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「沼津〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

沼津の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
出帆」より 著者:芥川竜之介
かなんとか言う。何をしゃべっているのだか、わからない。ただ、君を見送ってから彼が沼津《ぬまづ》へ写生にゆくということだけは、何度もきき返してやっとわかった。 ....
後世への最大遺物」より 著者:内村鑑三
をくぐっている一つの隧道《ずいどう》であります。その隧道を通って、この湖水の水が沼津の方に落ちまして、二千石|乃至《ないし》三千石の田地を灌漑しているということ....
失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
りき。 ――然るに、その最中余を驚かせたるものありて、幹枝の懐妊を知れり。早速沼津在の農家に送りて分娩を終らしめ、再び本園に連れ帰りしは、本年の一月なりき。さ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そうですけれど、喧嘩の基はそれじゃないんです。家のお父っさんが柳橋を引き払って、沼津とか駿府とか遠いところへ引っ越してしまおうというのを、姉さんが忌だと云って…....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
そのあくる日、江戸を出てから四日目に三島の宿を立って、伊賀越の浄瑠璃でおなじみの沼津の宿をさして行くことになりました。上下五人の荷物は両掛けにして、問屋場の人足....
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
南の国へむかって旅をしているという、のびやかな気分にはなれなかった。汽車のなかに沼津の人が乗りあわせていて、三、四年まえの正月に愛鷹丸が駿河湾で沈没した当時の話....
半島一奇抄」より 著者:泉鏡花
運転手に、記者がちょっとてれながら云ったので、自動車はそのまま一軋りして進んだ。沼津に向って、浦々の春遅き景色を馳らせる、……土地の人は(みっと)と云う三津の浦....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
夾竹桃である。鶴見は明治二十五年の夏になって、はじめて夾竹桃を実見した。ところは沼津の志下で、そこに某侯爵の別荘があった。引きめぐらした伊豆石の塀の上に幾株かの....
月の夜がたり」より 著者:岡本綺堂
いろいろの事業に失敗して、先祖以来の屋敷をとうとう手放すことになって、自分たちは沼津の方へ引っ込んでしまった。それを買いとって、梶井の一家が新しく乗込んで来たの....
暗号数字」より 著者:海野十三
□)□□□□□□ □□□2 ――――― □9□□ ※ハ沼津市駅前、菊屋食堂ノ「ロンドン」塔ノ写真ヲ焼付ケテアル鏡ノ裏面。塔ノ上ヨリ三ツ....
昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
の片隅に、白崎と赤井の二人は、しょんぼりと浮かぬ顔でうずくまっていた。 汽車が沼津へ着いた時である。 「お願いです。この窓あけて下さいません?」 焼跡らしい....
丹那山の怪」より 著者:江見水蔭
党は供にした。 西の方へ山道二十町ばかり。それより南の方へ谷間を縫うて行くと、沼津領の境近き小山の中腹に高さ一丈五六尺、幅六尺ばかりの大岩が聳っていた。それが....
春の修善寺」より 著者:岡本綺堂
南の国へむかって旅をしているというのびやかな気分にはなれなかった。汽車のなかには沼津の人が乗りあわせていて、三、四年まえの正月に愛鷹丸が駿河湾で沈没した当時の話....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
いではないか。 慧鶴の疑いはこういう筋道で来た。 この若い修道僧は出家の翌年沼津の大聖寺へ移ってそこで修業をしていた。ある日、彼は法華経を人から借りて読んだ....
深夜の客」より 著者:大倉燁子
女流探偵桜井洋子のところへ、沼津の別荘に病気静養中の富豪有松武雄から、至急報の電話がかかり、御依頼したい件が....