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「沿海州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

沿海州の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
怖が、社会主義連邦のどこかに現われるのであった。ところが事態は急転して、日本軍の沿海州撤退を転機に極東白系の没落が始まり、瞬く間に白露窮民の無料宿泊所と化したの....
ズラかった信吉」より 著者:宮本百合子
主義が発達した。儲けるすき間のなくなった資本家が、先ず朝鮮をしゃぶり抜いて満州や沿海州へ侵入し、ひと当てやろうとしていることは知らない者のない歴史的事実だ。 ....
一九三二年の春」より 著者:宮本百合子
って来る時、丁度こんな風にたえ間なく雪が降り、黒い木が猪の背中の毛のように見える沿海州の山の間を通過するシベリア鉄道の車室で、わたしはタイプライタアを打っていた....
暗黒公使」より 著者:夢野久作
現に西比利亜の東部に隠然たる勢力を張っておりますセミヨノフ、ホルワット両将軍は、沿海州に於ける日本の利権を米国に引渡す黙契の下に、軍資金と武器の密輸入をしている....
爆弾太平記」より 著者:夢野久作
朝鮮はどうだ。南鮮沿海の到る処が処女漁場で取巻かれているじゃないか。況んや露領|沿海州に於てをやだ。……これに進出しないでドウなるものか。日本内地三千万の人口過....
近世快人伝」より 著者:夢野久作
「そもそも鯨というものは」……というので咳一咳。先ず明治二十年代の郡司大尉の露領沿海州荒しから始まって、肥後の五島列島から慶南、忠清、咸竟南北道、図們江、沿海州....
新しきシベリアを横切る」より 著者:宮本百合子
をなめて、 ――シベリアにはもう雪がありましたか? と自分にきいた。ほんとに!沿海州を走っているのだ。 食堂車内は今夜賑やかだった。ずっとモスクワから乗りつ....
大震火災記」より 著者:鈴木三重吉
余点を売って十五万元のお金をよこされました。 そのほかロシヤでも、よゆうの少い沿海州の市民たちでさえも、全力をあげて日本を救えとさけび、フランス、イタリー、メ....
海豹島」より 著者:久生十蘭
で、網走監獄で七年の懲治を受けた無智狂暴な人間であり、他の二名の大工はサガレンや沿海州を流れ歩き、砂金掘りや官林盗伐に従事していた無法粗雑な男どもで、看視員が島....
鯛釣り素人咄」より 著者:佐藤垢石
島から北海道まで棲んでいる。日本海は北海道から山陰道に至るところどこの海にもまた沿海州から朝鮮の東海岸でも漁獲がある。支那海にも広く棲んでいて、朝鮮西海岸、釜山....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
に輝き輝きしている。だがその下の遥かの遥かの寒い霞の曇りはどうだ。向うの何処かに沿海州。 荒れてる、荒れてる。外は飛沫が凄まじいが、三四五六丁の此方はまたとろ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
ソ国防の根拠地である。東亜連盟が直接新疆を防衛する事は至難であるが、満州国のソ領沿海州に対する有利な位置は在満州国の兵備が充実しておれば間接に新疆方面をも防衛す....