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況
「況〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
況の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大導寺信輔の半生」より 著者:芥川竜之介
父母の外見を愛する能はず。貌《かたち》を以《もつ》て人を取るは君子の恥づる所也。
況《いはん》や父母の貌を云々《うんぬん》するをや。然《しか》れども予は如何にする....
「春の夜」より 著者:芥川竜之介
かしおとといも喀血《かっけつ》した患者《かんじゃ》の清太郎が出て来るはずはない。
況《いわん》やそんな真似《まね》をしたりするはずはない。
「姐《ねえ》さん、お金....
「路上」より 著者:芥川竜之介
がて生欠伸《なまあくび》を一つ噛《か》み殺すと、
「俊助ズィ・エピキュリアンの近
況はどうだい。」
「いや、一向|振《ふる》わなくって困っている。」
「そう謙遜す....
「るしへる」より 著者:芥川竜之介
ものは画工のさかしらなり。わがともがらは、皆われの如く、翼なく、鱗なく、蹄なし。
況《いわん》や何ぞかの古怪なる面貌あらん。」われ、さらに云いけるは、「悪魔にして....
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
生まれるのである。
宇宙の大に比べれば、太陽も一点の燐火《りんか》に過ぎない。
況《いわん》や我我の地球をやである。しかし遠い宇宙の極、銀河のほとりに起っている....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
るべく、新に破壊されたわけである。
そのうちに、久米と松岡とが、日本の文壇の状
況を、活字にして、君に報ずるそうだ。僕もまた近々に、何か書くことがあるかもしれない。
(大正五年九月)....
「或る女」より 著者:有島武郎
《のび》のような勢いで全国に広がり始めた赤十字社の勢力にもおさおさ劣らない程の盛
況を呈した。知事令夫人も、名だたる素封家《そほうか》の奥さんたちもその集会には列....
「片信」より 著者:有島武郎
ては、問題が問題だけに、鼻持ちのならないものになると思っている。しかし兄に僕の近
況を報ずるとなると、まずこんなことを報ずるよりほかに事件らしい事件を持ち合わさな....
「小作人への告別」より 著者:有島武郎
れないだけの堅固な基礎を作り、諸君の精神と生活とが、自然に周囲に働いて、周囲の状
況をも変化する結果になるようにと祈ります。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
であろうとも、その歓喜に比しては比較にもならぬほど些少なものであるのを知った時、
況してや投げ与えたと思ったその贈品すら、畢竟は復た自己に還って来るものであるのを....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
ましょう。その点は充分お含みを願って置きます。機会がありましたら、誰かの臨終の実
況を査べに出掛て見ても宜しうございます。ここに申上げるのはホンの当時の私が観たま....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
霊界通信を行い得るようにもなり、又|或る程度の霊視能力を恵まれて、折ふし他界の状
況を瞥見することにもなる。彼等の背後に控えて働くのは、通例|或る情深い霊的存在で....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
時に何とも言われぬ落莫を感じた。それは僕に親切だった友人の死んだ為と言うよりも、
況や僕に寛大だった編輯者の死んだ為と言うよりも、寧ろ唯あの滝田君と言う、大きい情....
「罪人」より 著者:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ
ら、どんなにか目を大きくして己の顔を見ることだろう。こう思って、きょうの処刑の状
況、その時の感じを、跡でどんなにか目に見るように、面白く活気のあるように、人に話....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
さに遺憾しごくなことであるといわなければなりません。われわれはいま国連の内部の状
況をみるときに、私どもと同じように中立地域傾向が高まっておるということを見のがし....