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泄
「泄〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泄の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「侏儒の言葉」より 著者:芥川竜之介
ずる所業を敢《あえ》てしなければならぬことである。この故に万人に共通する悲劇は排
泄《はいせつ》作用を行うことである。
強弱
強者とは敵を恐れぬ代りに....
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
ら逃れようと悶《もだ》えた。 そこには、腐爛しかかった仔鹿《かよ》の首から、排
泄物のような異臭が洩れていて、それがあの堪えられぬ、産の苦痛を滝人に思い出させた....
「生きている腸」より 著者:海野十三
生ける腸《はらわた》から目を放そうとはしなかった。 食事も、尾籠な話であるが排
泄も彼は極端に切りつめているようであった。ほんの一、二分でも、彼は生きている腸《....
「特許多腕人間方式」より 著者:海野十三
ものは、弁理士法第二十二条に規定せられてある如く、弁理士が、出願者発明の秘密を漏
泄し、または窃用したるときは六月以下の懲役又は五百円以下の罰金に処すとの……」 ....
「去年」より 著者:伊藤左千夫
てしまう。消毒の係りはただちに疵口をふさぎ、そのほか口鼻|肛門等いっさい体液の漏
泄を防ぐ手数をとる。三人の牧夫はつぎつぎ引き出して適当の位置にすえる。三十分をい....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
、務めて摂取すべきです。一度自分のものとなったら、そこから出る不純物、垢は常に排
泄するのです。 むす子の手紙二――(前略)……お母さんは余りに自分流のカテゴリ....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
感じよりかも、むしろ、乾燥びた蟯蟲の死体のようでもあり、また、不気味な鞭毛蟲が排
泄する、長い糞便のようにも思われるのだった。そして、その生因が、はたして内部にあ....
「見えざる敵」より 著者:海野十三
られた。それは子供が食べるほどの少量だったので、彼はいつもガツガツ喰った。 排
泄作用が起ったときには、そこに差入れてある便器に果たした。はじめは雑沓する大通り....
「軍用鼠」より 著者:海野十三
が憤りの鼻息あらく指さしたところを見ると、彼の大事にしている丸卓子の上は、鼠の排
泄した液体と固体とでビショビショになっていた。 レッドは鼠の籠をぶら下げたまま....
「水の女」より 著者:折口信夫
対するおかみは、禊ぎに関係なく、女神の尿または涙に成ったとしている。逆に男神の排
泄に化生したものとする説もあったかも知れぬと思われるのは、穢れから出ていることで....
「発明小僧」より 著者:海野十三
式は折ってはならない切符を折るときは、切符内より鼬の最後屁の如き悪臭ある粘液を排
泄し、指などに附着するときは約一週間後にあらざれば、悪臭が脱けないように製作し、....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
大都市は、海にむかって漏
泄の道をひらいている。その大|暗渠は、社会の穢粕と疲憊とを吸いこんでゆく。その汚....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
、氾濫だ、大洪水。 庄亮は向うの蕗林を掻き分け掻き分け見えなくなった。野天の排
泄、と思うと深い呼吸がこちらからも放たれてゆく。 開放された、全く。原始の自由....
「鮎ははらわた」より 著者:北大路魯山人
もっとも、食通は頭から食いつき、味わった後、カスを吐き出すが)。また尻尾の方、排
泄口のある下のほうは美味くもないから、鮎食いは問題にしない。そこで、頭と尻尾の部....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
ります。」 大川は前にも書いたように一面に泥濁りに濁っている。それから大きい浚
泄船が一艘起重機をもたげた向う河岸も勿論「首尾の松」や土蔵の多い昔の「一番堀」や....