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「泉州〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

泉州の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
その隙をみて、劉は剣をぬいたかと思うと、僧の首はころりと床に落ちた。 鬼影泉州の人が或る夜、ともしびの前で自分の影をみかえると、壁に映っているのは自分の形....
四条畷の戦」より 著者:菊池寛
駭き、細川|顕氏に軍を率いしめ、八月十九日に大阪天王寺を出発せしめて居るが、彼は泉州に於ける優勢な楠勢にはとても敵せぬと、京都に報告して居る。小康を得て居た当時....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
産にはかなりの望みをかけた同門の人たちも多かった。 義髄は、伊勢、大和の方から泉州を経めぐり、そこに潜伏中の宮和田胤影を訪い、大坂にある岩崎|長世、および高山....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
たりを見回したころは、日本側の三人の客だけしかその食堂のなかに残っていなかった。泉州、堺港の旭茶屋に、暴動の起こったことが大坂へ知れたのは、異人屋敷ではこの馳走....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
そのゆくえを知ることが出来ませんでした。 桃林の地妖 ※の王審知はかつて泉州の刺史(州の長官)でありましたが、州の北にある桃林という村に、唐末の光啓年中....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
、自分の心の落着きをしかと取り返すことが出来たように思って、昂然と胸を反らした。泉州小泉の城主片桐貞昌は、茶道石州流の開祖として、船越吉勝、多賀左近と合せて、そ....
雪たたき」より 著者:幸田露伴
此処は当時|明や朝鮮や南海との公然または秘密の交通貿易の要衝で大富有の地であった泉州堺の、町外れというのでは無いが物静かなところである。 夕方から零ち出した雪....
勉強記」より 著者:坂口安吾
ひとしく祝盃を挙げなければならないような隠れた功績もあるのであった。 その昔、泉州堺の町に、表徳号を社楽斎という俳人があった。仙人になる秘薬の伝授を受け、半年....
『田舎教師』について」より 著者:田山花袋
る。それから萩原君を、町の通りの郵便局に訪ねた。ちょうど、執務中なので、君の家の泉州という料理屋に行って待っていた。萩原君はそこの二男か三男で、今はH町の郵便局....
小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
本にただ一つじゃ。」と、男はまた言った。「お身は知るまいが、今から二十幾年の昔、泉州堺の浦に異国の小舟が流れ着いたことがある。舟に乗っていたのは南蛮の人じゃ。無....
「ああしんど」」より 著者:池田蕉園
の話に、おばあさんがお嫁に来る時に――祖父のお母さんなんで御座いましょうねえ――泉州堺から連れて来た猫なんで御座いますって。 随分永く――家に十八年も居たんで....
棚田裁判長の怪死」より 著者:橘外男
場の僧侶に限った話ではありません。後年、私が読んだ講談本にも、豊臣秀吉の家来で、泉州堺の町を焼き払った何とかいう豪気な侍が、火焙りの刑に処せられた後、眼も鼻も口....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
である。尋ぬべき名師は大概尋ね尽し、探るべき心疑も殆ど底を傾けたらしい。私は彼が泉州信田の蔭涼寺で坐禅究明したある暁、詠み出た歌に心ひかれる。 きかせばや信田の....
神仙河野久」より 著者:田中貢太郎
を読み宮地翁の講義などにも出席していた。 明治七年の四月になって河野は大阪から泉州の貝塚へ移り住んだ。その時分から彼の敬神の考は非常に突きつめたものになってい....
仏法僧鳥」より 著者:斎藤茂吉
の小童は極く無造作に大小高下の墳塋をば説明して呉れた。 『左手向う木の根|一本は泉州岸和田岡部美濃守』 『この右手の三本は多田満仲公です。当山石碑の立はじまり』....