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「泊つ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

泊つの前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
の句の穉拙愛すべき特色とを以て選出して置いた。 ○ 百船の泊つる対馬の浅茅山時雨の雨にもみだひにけり 〔巻十五・三六九七〕 新羅使 新羅....
清修館挿話」より 著者:林芙美子
キの看板が出ていました。心長閑な谷村さんは、昨夜越して来たばかりのせいか、自分の泊つている下宿の名前さへも忘れていたのでありました。 「あれです」 谷村さんは....
淪落」より 著者:林芙美子
いて、寝る時も、一番きたないぼろぼろの蒲団を貸してくれた。一晩だけ山路さんの家へ泊つて、わたしは上野駅に行つた。そこでわたしは小山に逢つた。上野駅の電車の乗り口....
ちかごろの酒の話」より 著者:坂口安吾
は私のメチル検査器だ。 あるとき私は酔ひつぶれて東京新聞のヨリタカ君のところへ泊つたことがある。私は未明に起きて、彼らが目をさますまでに雑文一つ書いた。それか....
金銭無情」より 著者:坂口安吾
泊りに行かうなどゝ札束をみせて意気込んでくる五十男があつたりすると、まつたくもう泊つてやらうか、金のためには何でもするといふやうな気持にもなりかけるほどだつた。....
言語は生きている」より 著者:中井正一
てしまったら悲しいことだ」と慨く、このハタラから、働くは出たんだろうが。「果つ、泊つ、竟、極、尽(ハテ)」等にも又無関係ではあるまい。 もう一つおまけに、「よ....
火の扉」より 著者:岸田国士
ました。二三日は泊めてくれるでしよう」 「あら、どんなところでもよければ、うちへ泊つていたゞくんでしたのに……。これでもいなかの暮しよりはすこしはゆつくりしてま....
この握りめし」より 著者:岸田国士
若い絵かきと来とるでね。昔、なんたらいう立派な絵かきが、貧乏しとる頃、ある宿屋に泊つて宿賃が払えんようになつた。主人が追い立てたあとで、なんと屏風に描きなぐつて....
捨吉」より 著者:三好十郎
いの?」 「なあに 一里かな へえ すぐだ」 「一里位を歸らないで あんな小屋で泊つて歸るの?」 「へえ 年中だかんなあ」 「そいで今ごろなぜ歸るんだ?」 「だ....
肌の匂い」より 著者:三好十郎
實は昨日から又、次ぎの、二の替りの出し物のお稽古がはじまつていて、ゆんべも小屋で泊つたんですの。今夜も泊らなきやなりませんの。イヤでイヤで、しようが無いもんです....