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泊める
「泊める〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泊めるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もしたような噂ですが……」 半七と松吉は顔をみあわせた。 「坂井屋じゃあ異人を
泊めるのかえ」と、半七はまた訊いた。 「泊めやあしません。坂井屋は宿屋じゃありま....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
門《かど》を叩くと、父の幸右衛門は一切の事情を聞いて、この上はこの屋敷に一と晩も
泊めることはならぬ、おれにも考えがあるから、ともかくも向島の五兵衛の家《うち》へ....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
とも知らなかったと云う。これも甚だ怪しいと思われます。第一、若殿さまを自分の家に
泊めるという法はない。その屋敷はすぐ近所にあるんですから、夜が更《ふ》けても送り....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
茶の間へも寝かされず、父が机を控えている離れの四畳半が夜は明いているので、そこへ
泊めることにしたのでございます。 その泊り客は四谷の井田さんという質屋の息子で....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
彼の身になんの異状もなかった。 その翌年、ふたたび杭州へ行って、去年の岸に船を
泊めると、かの女が赤児を抱いて礼を言いに来た。彼女はそれから五日の後に赤児を生み....
「千早館の迷路」より 著者:海野十三
聖弦寺というのは、千早館の西寄りの奥まったところにあるお寺のこんだ」 「寺に女を
泊めるのかね」 「なあに、住職なしの廃寺だね。そこであの女画描は自炊しているとい....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
て、案山子のごとく立ったりける。 「はははは、お言葉には及びません、饂飩屋さんで
泊めるものは、醤油の雨宿りか、鰹節の行者だろう。」 と呵々と一人で笑った。 「....
「指輪一つ」より 著者:岡本綺堂
少ない。ことに九月以来は休業同様で、ときどきに土地の青年団が案内してくる人たちを
泊めるだけでした。それはみな東京の罹災者で、男女あわせて十組の宿泊客があったが、....
「木曽の旅人」より 著者:岡本綺堂
けわしく変った。重兵衛はぞっとしながらも、重ねて断った。 「なにぶん知らない人を
泊めると、警察でやかましゅうございますから。」 「そうですか。」と、旅人は嘲るよ....
「鼠」より 著者:岡本綺堂
い娘が落葉を浴びながら伊平の門口に立って、今夜泊めてくれと頼んだ。ひとり旅の女を
泊めるのは迷惑だとも思ったが、その頼りない姿が不憫でもあるので、伊平は宿の役人に....
「夢のお七」より 著者:岡本綺堂
たといえば、相当の世話をしてくれると思っていたのに、彼は情なく断るのである。 「
泊めることが出来なければ、少し休息させてくれ。」 「折角ですが、それも……。」と....
「青蛙神」より 著者:岡本綺堂
くれと云って来た人だ。 李中行 見識らない人ではあるし、夜は更けている。むやみに
泊めるわけには行かないと一旦は断ったのを、お前さんは無理に泊めてくれと云って、と....
「影」より 著者:岡本綺堂
がやかして。)警察が……。 おつや ええ。宿屋でもない家で、知らない人をうっかり
泊めると、警察が非常にやかましいんです。ねえ、おじさん。(眼で知らせる。)そうだ....
「活人形」より 著者:泉鏡花
なら、他人の妻でも妾でも、泊めてはならぬ道理は無い。それとも其方の女房ばかりは、
泊めるなという掟があるか、さあそれを聞うかい。と言われて八蔵受身になり、むむ、と....
「透明人間」より 著者:ウェルズハーバート・ジョージ
う? おれが宿屋のあるじなら、相手の顔をよくよくながめ、名まえをたしかめてから、
泊めるか、泊めないか決めるね。女ってものは、よそものっていうと、とかく信用しがち....