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法の声
「法の声〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
法の声の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「第二菎蒻本」より 著者:泉鏡花
っけ、……客は帰ったよ。」 と見ると、仏壇に灯が点いて、老人が殊勝に坐って、御
法の声。 「……我常住於此 以諸神通力 令顛倒衆生 雖近而不見 衆見我滅度 広供....
「源氏物語」より 著者:紫式部
祷をしていることが評判になっては困ることであると僧都も思い、弟子たちも言って、修
法の声を人に聞かすまいと隠すようにした。いろいろと非難がましく言う弟子たちに僧都....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
い舞台を、唄で補う為でございましょう、一としお、声たからかに、 謡うも舞うも
法の声 と三味線につれて、唄っていらっしゃいます。そうしたときに、鐘の中では、....
「葛飾砂子」より 著者:泉鏡花
度、七押に一度、ともすれば響く艪の音かな。 「常説法教化無数億衆生爾来無量劫。」
法の声は、蘆を渡り、柳に音ずれ、蟋蟀の鳴き細る人の枕に近づくのである。 本所な....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
聞いて私の観念は非常に静かになったです。あたかも極楽世界で樹の枝に吹く風の声が正
法の声と聞かれるごとく、此音もやはり仏法の音楽を奏でて居るかのごとく感じて、我が....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
とが大切だと思います。 仏教でよく修業を積んだ人の所業を評して、「謡うも舞うも
法の声」と言います。修業に修業が積み、生命の流れが過不及なしに流れている人、すな....
「随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
家骨肉三名までが斃れ、弟子も離散した後、なお、吉岡憲法の名をついで、洛中に初祖憲
法の声誉と家名を汚して歩いていた遺族があるとすれば、これは箸にかからないことにな....
「賤民概説」より 著者:喜田貞吉
は「声聞師」である。声聞とは仏教上の語で、小乗阿羅漢の徒を云う。彼らはただ仏の説
法の声を聞き、煩悩を断じて涅槃に入らんとするもので、灰身滅智を結局の目的としてい....