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法水
「法水〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
法水の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
の名残りで、まだ焼色の靄が上空を漂うている正午頃に、その橋を、実に憂欝な顔をして
法水麟太郎が渡っていた。せめて四、五日もの静養と思い、切角無理を重ね作った休暇で....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
序篇 降矢木一族釈義
聖アレキセイ寺院の殺人事件に
法水が解決を公表しなかったので、そろそろ迷宮入りの噂が立ちはじめた十日目のこと、....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
像力によって、不世出の名を唱われた前捜査局長、現在では全国屈指の刑事弁護士である
法水麟太郎は、従来の例だと、捜査当局が散々持て余した末に登場するのが常であるが、....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
って、泥道を歩き始める。川俣川にかけた橋を渡って、大門川の峡流を見下しながら、弘
法水に立ち寄り甘美な泉をむすんで飲む。そこから山路へかかって、落葉松の森にいる。....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
九月一日の大地震であった。 「それがし、九識の窓の前、妙乗の床のほとりに、瑜伽の
法水を湛え――」 時に、舞台においては、シテなにがし。――山の草、朽樹などにこ....
「後光殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
一、合掌する屍体 前捜査局長で目下一流の刑事弁護士である
法水麟太郎は、招かれた精霊の去る日に、新しい精霊が何故去ったか――を突き究めねば....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
耐らない事件だぜ。だって、考えて見給え。海、装甲、扉――と、こりゃ三重の密室だ」
法水麟太郎と支倉検事が「|鷹の城」を訪れたのは、かれこれ午を廻って二時に近かった....
「人魚謎お岩殺し」より 著者:小栗虫太郎
一幅に含ませて、その謎を嵯峨家に奉呈するものである。 以上のとおり読み終ると、
法水麟太郎は眼前の里虹を見た。彼は今日、めずらしく渋い服装をしている。 七つ糸....
「夢殿殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
い香気が漂い、梵天の伎楽が聴こえ、黄金の散華が一面に散り敷かれているのです。ああ
法水様、申す迄もなく終局には、この真理中の真理が大焔光明と化して、十方世界に無遍....
「オフェリヤ殺し」より 著者:小栗虫太郎
揃えて、一人憤然とこの劇団から去った、風間九十郎の節操を褒め讃えていた、そして、
法水麟太郎の作「ハムレットの寵妃」を、「悼ましき花嫁」に比較して、如何にも彼らし....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ひろやかな池水をたたえ、峰からは滝津瀬のひびきを降し、浮島のなかに夢殿を、汀には
法水院を。そして化水院、無量光院などを朱の橋や廊でつなぎ、つまりは王朝貴族の浄土....
「年中行事覚書」より 著者:柳田国男
りが、のんきなものだったことが考えられるのである。 私たちがお大師水、または弘
法水と名づける諸国の伝説には、明らかに十一月二十三日の出来事だったというものは幾....