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法螺
「法螺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
法螺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「竜」より 著者:芥川竜之介
。ましてその竜が三月三日に天上《てんじょう》すると申す事は、全く口から出まかせの
法螺《ほら》なのでございます。いや、どちらかと申しましたら、天上しないと申す方が....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
憎《こづらにく》く感じ出した。酔っているのは勿論、承知している。が、いい加減な駄
法螺《だぼら》を聞かせられて、それで黙って恐れ入っては、制服の金釦《きんボタン》....
「少年」より 著者:芥川竜之介
。浪は今彼の前へ一ふさの海草を運んで来た。あの喇叭《らっぱ》に似ているのもやはり
法螺貝《ほらがい》と云うのであろうか? この砂の中に隠れているのは浅蜊《あさり》....
「星座」より 著者:有島武郎
、半分は剽軽《ひょうきん》から、半分は実際合点がいかない風でガンベは聞き返した。
法螺《ほら》吹で、頭のいいことは無類で、礼儀知らずで、大酒呑で、間歇的《かんけつ....
「三つの宝」より 著者:芥川竜之介
れは皆わたしのものなのですから、―― 第一の盗人 嘘をつけ! 第二の盗人 この大
法螺吹きめ! 三人また喧嘩をしようとする。 王子 待て待て。たかが古いマントルや....
「吉原新話」より 著者:泉鏡花
念は大鰻、古鯰、太岩魚、化ける鳥は鷺、山鳥。声は梟、山伏の吹く貝、磔場の夜半の竹
法螺、焼跡の呻唸声。 蛇ヶ窪の非常汽笛、箒川の悲鳴などは、一座にまさしく聞いた....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
ふりながら、戸口近い彼女の席の方へ帰って行くのを見送っていた田鍋課長は、突然|竹
法螺《たけほら》のような声を放って、誰にいうともなく、 「あーア、昨夜から、何か....
「共軛回転弾」より 著者:海野十三
主義で行って一釜起すんだ)と呟いた。 ルーズベルトが、その特使の出発に際して竹
法螺声で命をふくめた。 「あの手におえないダブル・ヴイの三号に、博士を附けて買っ....
「怪塔王」より 著者:海野十三
器用に動くのを感心しながら言いました。 「うん、これかね。これはわしの大得意な竹
法螺じゃ」 「竹
法螺って、なにさあ」 「お前は竹法蝶を知らないのか。こいつはおど....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
て、べらべらとしゃべりたてた。 「よし! それだけいえばよく分かるよ。この太い大
法螺ふきめ。おい、警備隊員、こいつの背中に鞭を百ばかりくれて、甲板から海中へつき....
「歌行灯」より 著者:泉鏡花
いねえ。上方筋は何でもない、間違って謡を聞いても、お百姓が、(風呂が沸いた)で竹
法螺吹くも同然だが、東へ上って、箱根の山のどてっぱらへ手が掛ると、もう、な、江戸....
「茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
分らぬ、(やしこばば)と称うる若連中のすさみである。それ、腰にさげ、帯にさした、
法螺の貝と横笛に拍子を合せて、 やしこばば、うばば、 うば、うば、うばば。 火を....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
、娑婆の風に吹かれたという顔色で、黙って、※をしちゃあ、クンクン、クンクン小さな
法螺の貝ほどには鳴したのでございます。 麹室の中へ縛られたような何ともいわれぬ....
「怨霊借用」より 著者:泉鏡花
たがた、ここへ来た時は。……「何だ、あの謙斎か、按摩め。こくめいで律儀らしい癖に
法螺を吹いたな。」そこには松ばかり、地蔵ばかり、水ばかり、何の影も見えなかった。....
「火星の芝居」より 著者:石川啄木
円天蓋よりも大きい位な烏帽子を冠ってるよ』 『驚いた』 『驚くだろう?』 『君の
法螺にさ』 『
法螺じゃない、真実の事だ。少くとも夢の中の事実だ。それで君、ニコラ....