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法螺貝
「法螺貝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
法螺貝の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「少年」より 著者:芥川竜之介
。浪は今彼の前へ一ふさの海草を運んで来た。あの喇叭《らっぱ》に似ているのもやはり
法螺貝《ほらがい》と云うのであろうか? この砂の中に隠れているのは浅蜊《あさり》....
「思い出の記」より 著者:小泉節子
しますので、家内中どんなに貰い笑を致したか知れません。 書斎のテーブルの上に、
法螺貝が置いてありました。私が江の島に子供を連れて参りました時、大層大きいのを、....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
つもよりも弱いときは、ます/\士気を弱める基であると思ったので、小早川自身がその
法螺貝を取って、馬上で高くふき立てると、それが北風に冴えて、味方は勿論、敵の陣中....
「桶狭間合戦」より 著者:菊池寛
。若し今川方から大高に兵糧を入れる気配があったら、大高に間近い鷲津、丸根の二城は
法螺貝を吹き立てよ、その貝を聞いたら寺部等の諸砦は速かに大高表に馳せつけよ、丹下....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
響く太鼓の洞然たる音はまことに神秘的のものであったが、それに答えて赤帆の船から、
法螺貝の音の鳴り渡ったのはさらに一層神秘的であった。 厚い水蒸気の白壁も、やが....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
棘《とげ》と、弾力ある吸盤とに、大分素手を傷められた。 十時半、ヴェランダから
法螺貝《ブウ》が響く。昼食――冷肉・木犀果《アヴォガドオ・ペア》・ビスケット・赤....
「若き日の成吉思汗」より 著者:林不忘
ぐ始めろ。 銅製の長大な喇叭《ビウレ》、太鼓《ケンゲルゲ》、銅鑼《ハランガ》、
法螺貝《ビシズンガル》、笛《ビシダル》、その他、ツァン、デンシク、ホレホ、ツェリ....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
るので、その石を貞女と呼び慣わしている。伝説によれば、秦の時代に数人の女がここへ
法螺貝を採りに来ると、風雨に逢って昼暗く、晴れてから見ると其の一人は石に化してい....
「ジイドとそのソヴェト旅行記」より 著者:宮本百合子
メやアンリ・ド・レニエなどと相識り、爾後四五年間はその温室の中にあって、間接に『
法螺貝』、『半人獣』などという雑誌編輯に当り、グループの「最も光彩陸離たる聖職者....
「八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
に取りかかるよう」 「かしこまりましてござります」 源兵衛がご前を退くと、忽ち
法螺貝が鳴り渡った。 射手が十人ズラリと並ぶ。 ヒューッ、ヒューッと弦音高く....
「長彦と丸彦」より 著者:豊島与志雄
かりそうもありませんでした。 丸彦はすっかりうれしくなりました。その馬にのり、
法螺貝《ほらがい》をこわきにかかえて、家へ帰りました。 そして丸彦は、長彦にあ....
「後の業平文治」より 著者:三遊亭円朝
\、長くなると為に成らねえぞ」 と一々囚人を集めて居ります中に、ブウ/\という
法螺貝の音、 横「さア/\此奴らア何時まで居やがるんだ」 と追々囚人を引立て....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
めきは、ちょうど、一面に散り敷いた色のない雲のようであった。 その中を、渚では
法螺貝が鳴り渡り、土人どもは、櫂や帆桁に飛びついた。次第に、荒々しい騒音が激しく....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
又右衛門だけは、ゆるされて祈祷の座につらなるが、なるほど、いやちこなもので、
法螺貝を吹き立て鈴を鳴らし、おどろに髪を振りみだしながら祈りあげると、不思議や、....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
を付けてある。その龕子一つでも二百円以上三百円位するそうです。で右の腕には小さな
法螺貝の殻の腕環、左の腕には銀の彫物のしてある腕環を掛けて居る。それから前垂は誰....