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波斯
「波斯〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
波斯の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
の本尊は、見慣れぬ女菩薩《にょぼさつ》の姿じゃと申す事でございます。」
「では、
波斯匿王《はしのくおう》の妃《きさい》の宮であった、茉利《まり》夫人の事でも申す....
「尼提」より 著者:芥川竜之介
何ものたるかは尼提の知っているところではない。ただ彼の知っているのはこの舎衛国の
波斯匿王《はしのくおう》さえ如来の前には臣下のように礼拝《らいはい》すると言うこ....
「草枕」より 著者:夏目漱石
本国に比すると、空気の透明の度の非常に勝《まさ》っている、埃及《エジプト》または
波斯辺《ペルシャへん》の光景のみを択《えら》んでいる。したがって彼のかいた画を、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
、人類の潜在批判を狙っているんだ。だが、珍しく古風な書体だな。まるで、半大字形か
波斯文字みたいだ。でも君は、これが被害者の自署だという証明を得ているのかい?」
....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
。そしてあるいは今でも存在しているかも知れない。 埃及、印度、支那、阿剌比亜、
波斯、皆魔法の問屋たる国※だ。 真面目に魔法を取扱って見たらば如何であろう。そ....
「般若心経講義」より 著者:高神覚昇
の事です。官能的欲望です。まことにひとたび、この巧妙な人生の譬喩を聞いたならば、
波斯匿王ならずとも、トルストイならずとも、まざまざ「人生の無常」を感ぜずにはおれ....
「大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
《もてあそ》んでいる。 ここで兵士の描写が出ているが、後半に出て来る羅馬軍と
波斯《ペルシャ》軍との戦争は、頗《すこぶ》る興味のあるものであった。
波斯軍は戦象....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
瑞西、波蘭、瑞典、那威、澳太利、匈牙利、葡萄牙、墨西哥、アルゼンチン、将た印度、
波斯、中央亜細亜あたりまでの各国書目を一と通り揃えていた。無論日本の分類書目的の....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
レル。妻は、日本へ帰ってからお菓子鉢にしたいといって、オステルガアドのケエレルで
波斯青の一器をもとめる。 ついでに、旅行中彼女の集めているものを列挙すると、第....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
こう言って、気がついて振り返ってみると、相手はもうそこにいなかった。この女は
波斯猫である。だから映画のなかの人物のように音もなく行動するし、たとえモナコ名所....
「巴里のキャフェ」より 著者:岡本かの子
タチヤナ姫と、ただの女と――そう! どう思い返してもこう呼ぶのがいい――が流行の
波斯縁の揃いの服で、日|覆けの深いキャフェの奥に席を取った。遊び女だ。連れて来た....
「空家の冒険」より 著者:ドイルアーサー・コナン
その中で、君の友人の消息については、何物も知るところは無かったろう。それから僕は
波斯を通りメッカを見物し、それからちょっとではあったが、カァールトウムのカリファ....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
数に使っているのである。変にも奇にも見えたことであろう。その上に壁の合間などに、
波斯織りだの亜剌比亜織りだのの、高価らしい華麗な壁掛けなどが、現代の眼から見る時....
「加利福尼亜の宝島」より 著者:国枝史郎
ぞ」 胴の間の頭領の部屋は、諸国の珍器で飾られていた。 印度産の黒檀の卓子。
波斯織りの花|毛氈。アフガニスタンの絹窓掛け。サクソンの時計。支那の硯。インカ帝....
「沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
婦はいずれも憂欝な顔をして席に控えておりました。五人のうちで一番若い――十七位の
波斯乙女はわけても悲しそうな様子をして眼を泣き脹らしておりましたので妾の注意をひ....