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「波止〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

波止の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「母」より 著者:芥川竜之介
眩《まばゆ》い水脈《みお》を引いたなり、西か東かへ去ったであろう。その水の見える波止場《はとば》には、裸も同様な乞食《こじき》が一人、西瓜《すいか》の皮を噛《か....
「出帆」より 著者:芥川竜之介
た日、銅鑼《どら》が鳴って、見送りに来た連中が、皆、梯子《はしご》伝いに、船から波止場《はとば》へおりると、僕はジョオンズといっしょになった。もっとも、さっき甲....
「或る女」より 著者:有島武郎
かって、静かな春雨《はるさめ》のように降っている雨のしずくに顔をなぶらせながら、波止場《はとば》のほうをながめていたが、けれどもそのひとみにはなんにも映ってはい....
「或る女」より 著者:有島武郎
い葉子としては、旅館を出て来たのが悲しいほど後悔された。 葉子はとうとう税関｜波止場《はとば》の入り口まで来てしまった。その入り口の小さな煉瓦《れんが》造りの....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
か。じゃ誘ってくれりゃいいものをサ」 「ところがブラブラしていたとはいいながら、波止場仲仕をやっていたんだぜ」 「波止場仲仕を、か？」 私は直ぐ帆村の意図が呑....
「地中魔」より 著者:海野十三
い呻り声が、賑やかな大通を、たちまち無人の道のようにした。 やっと、恨みの残る波止場へ出た。なるほど燃えているのはエンプレス号だった。黒い煙や黄色い煙が色テー....
「海底大陸」より 著者:海野十三
険を知っていた。だからルゾン号が入港したときには、ルゾン号を見ようという群衆が、波止場にも、ビルの屋上にも、また遊覧飛行機の上にも、いっぱいみちみちていて、さか....
「動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
けられると、最初に飛出した女は、仄白くボヤけた向うの街燈の下を抜けて、倉庫の角を波止場の方へ折曲って行った男の影を見た。 「私の勝手にさしといておくれよ」 女....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しが自分の連隊を率いて、ルーアンに宿営している当時のことでした。ある日、わたしが波止場の近所をぶらついていると、なんだか見覚えのあるような一人の男に出逢ったので....
「幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
たから、これも話題にのぼらずにいませんでした。で、イギリスの海賊船が、やはり同じ波止場か船をりゃくだつしていった、とその男は話しました。ところで、＊一八〇一年の....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
る暑い朝であった。検疫所から来る一艘の汽船を待っている間、税関吏たちはふらふらと波止場を歩いていたが、その姿は特に靄でぼんやりしていて、いかにも思慮のありそうに....
「母を尋ねて三千里」より 著者:アミーチスエドモンド・デ
。ああ自分はアメリカへ来たのだ。」 マルコは小さいふくろを手に持ってボートから波止場に上陸して勇ましく都の方に向って歩きだしました。 一番はじめの街の入口に....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
もので、急流と境を接しているのに、藁くずや泡が静かにたゆたっていたり、あるいは、波止場にでもついたかのようにゆるやかに渦巻いていたりして、かたわらを流れてゆく急....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
電車は二階付きにして、ホバート式なり。乗車賃、一マイル八銭、二マイル十六銭とす。波止場より市中まで約一マイルあり。市街は大ならず、家屋は高からずといえども、すべ....
「私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
はもう横浜行の汽船に乗っていた。 もちろん横浜は私にとって初めての土地である。波止場にあがって居留地を抜けその豪勢なのにびっくりした。都会の騒音、めまぐるしい....