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泣き喚く
「泣き喚く〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泣き喚くの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「気狂い機関車」より 著者:大阪圭吉
に受けながら、線路伝いに殺人現場のW停車場へ向って速足に歩き続けていた。 沍て
泣き喚く様な吹雪の夜の事だ。 雪はやんでいたが、まだ身を切る様な烈風が吹|捲り....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
ず逸作に取縋って家の中で逸作を呼び慣わしの言葉の、 「パパウ! パパウ!」 と
泣き喚く顔を懸命に逸作の懐へにじり込ませていた。 「コップを探してましたもんでね....
「支倉事件」より 著者:甲賀三郎
失礼いたしました。このお礼はきっとしますぞ」 静子はブル/\顫えて顔を伏せた。
泣き喚くお篠をしっかり小脇に抱えて、玄関に出ると浅田はハッと立竦んだ。 そこに....
「小公女」より 著者:菊池寛
をみてやったのは、ある朝のことでした。セエラがある部屋の前を通ると、誰かが怒って
泣き喚く声と、それをおし鎮めようとしているミス・ミンチンと、アメリア嬢との声を聞....
「遺恨」より 著者:坂口安吾
くような顔なのである。 けれども先生は妙に熱を入れ、子供をあやすのじゃなくて、
泣き喚く機械を調節するような手ぶりでいじっているのであったが、急にあきらめて投り....
「狂女」より 著者:秋田滋
を起そうとすると、そのたびに、今にも殺されでもするかと思われるように、声をたてて
泣き喚くのだった。まったく手がつけられない。で、この女はしょッちゅう寝かしっきり....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
う壮士坊主もある。
で夜の十二時頃に本堂に出かけて行くところの小僧を捉まえて、
泣き喚く口を塞ぎながらどこかへ引張って行くというような事も折々ある。それが知れた....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
村には、忽ち、消魂しい夜鶏の啼き声が起り、牛が鳴き、馬がいななき、老人や子どもの
泣き喚くのが、手にとるように聞えだした。 「そうだ……徳願寺に泊っているお侍さま....