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泣き止む
「泣き止む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泣き止むの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「行人」より 著者:夏目漱石
》を打った。
自分は例のごとく煙草を呑《の》み始めた。そうしておとなしく彼女の
泣き止むのを待っていた。彼女はやがて袖《そで》で眼を拭いて立ち上った。自分はその....
「御身」より 著者:横光利一
》わずだんだん力を籠《こ》めて抱きすくめてゆくと泣き出した。が、放してやれば直ぐ
泣き止むらしい泣き方だったので放さないでいると、いよいよ悠長な本泣《ほんな》きに....
「豚吉とヒョロ子」より 著者:三鳥山人
いらっしゃい。もうすこしするとこの檻から出られますから」 と云いました。豚吉は
泣き止むと一所にビックリしまして、 「エッ。この檻の中からどうして逃げられるのだ....
「仇討禁止令」より 著者:菊池寛
情とが籠っていた。 お八重は、わあっと泣き伏してしまった。 が、しばらくして
泣き止むと、 「失礼いたしました。おゆるし下さいませ」というと、しとやかに襖を開....
「俊寛」より 著者:菊池寛
は逞しい腕を組みながら、泣き沈む有王の姿を不思議そうに見ていた。 彼は、有王が
泣き止むのを待って、有王の右の手を掴んで、妻を麾くと、有王をぐんぐん引張りながら....
「霊感!」より 著者:夢野久作
い方が抱いたならば直ぐに泣き出すであろうと同時に、本当の父親が抱いたならば直ぐに
泣き止むであろう事を……。 但し……この方法はいわば超常識的、もしくは超学理的....
「暁光」より 著者:宮本百合子
ので、もう私と看護婦の手を覚えて、どんなに泣いて居ても、二人の内が抱くと、きっと
泣き止む。 成丈、脊髄を曲げない様に、左右の手を同じ様に発育させる様に注意して....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
何だか、自分自身が、頼りなく、哀れまれて、大ゲサな感傷に揺り立てられて、容易に
泣き止むことが出来なかった。 「新子ちゃん、どうしたの。新子ちゃん。」 階下か....