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「泥舟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

泥舟の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
国各地の古本屋に売れずツンドクの洪水を成して居るではないか、これが完成に至れば、泥舟に移して大海へ押し流すより外はあるまい、古本洪水というような馬鹿気たことは、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
のかみ》」 「ナニ、高橋!」 一座が面《かお》を見合せる。 高橋伊勢守は後の泥舟翁《でいしゅうおう》、槍《やり》を取っては当時|海内《かいだい》の随一人《ず....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
が畑の案山子よ。足に引きずる草履と見たれば。泥で固めたカチカチ山だよ。まるで狸の泥舟まがいじゃ。乞食まがいのケッタイ坊主が。流れ渡って来た国々の。風に晒され天日....
上海」より 著者:横光利一
、でも、殺されたのかしら。」 オルガは窓から見える傾いた橋の足や、停って動かぬ泥舟を眺めながらいった。 「ね、甲谷さん、あなたどう思って。」とオルガは急に振り....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
に聞える朱実の囈言は、彼にも多少は平常にあった侍の心がまえというものを、まったく泥舟が水へ浸ったように覆していた。 武蔵からのその内容はまた、至って簡明なもの....