泰斗[語句情報] » 泰斗

「泰斗〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

泰斗の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
船医の立場」より 著者:菊池寛
ければならないほど恐ろしい伝染病であるかどうかが、疑われてきた。彼は、皮膚病学の泰斗《たいと》がそれについてどういう言説をなしているかを知って、自分の激しく動揺....
近時政論考」より 著者:陸羯南
給をなすに至れり。 第三 自由改進帝政の三派 すでにして快活民権派の泰斗、今の板垣伯は自由党なるものを組織し、次に翻訳民権派は今の大隈伯を戴きて改進....
蜘蛛」より 著者:甲賀三郎
ふるぼけた火見櫓とも見えた。私はそれを感慨ふかく見上げた。 一年前に物理化学の泰斗である辻川博士がとつぜん大学教授の職をなげうって、まるで専門違いの蜘蛛の研究....
光と風と夢」より 著者:中島敦
襲った。小説家の父、トマスは、廻転灯、総光反射鏡の完成者として、当時、灯台光学の泰斗であった。彼は其の兄弟と協力して、スケリヴォア、チックンスを始め、幾つかの灯....
独本土上陸作戦」より 著者:海野十三
折柄丁度、英軍の高射砲が襲来独機を射撃中であって、その高射砲弾の破片が、この碩学泰斗の右足に当り、呪いにみちた傷を負わしめたのであった。が、まあ大したことはなか....
明治美人伝」より 著者:長谷川時雨
にはあまり素行の方では評判がよくなかった。 四 我国女流教育家の泰斗《たいと》としての下田歌子女史は、別の機会に残して夙《つと》に后の宮の御見出....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
作るの余裕もなく、また、あまり自信もない和歌や俳句の速成をのたくらせて、この道の泰斗名家のあとを汚すほどの向う見ずもやりたくなく、思案のはてが、いきなり、 ゆ....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
時の京都の文化が、その本質において縉紳の文化であるとすれば、京都に在って、文壇の泰斗と仰がれておった一縉紳の生活を叙述することは、日本文化史の一節として決して無....
幽霊の衣裳」より 著者:田中貢太郎
三代目|尾上菊五郎は怪談劇の泰斗として知られていた。其の菊五郎は文化年代に、鶴谷南北の書きおろした『東海道四....
一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
いに本郷以来の慣例を、不本意ながら廃せねばならない次第となりました。 考古学の泰斗鳥居龍蔵博士の御家庭は、創業当時の中村屋にとり大切なおとくいでした。一つには....
沈黙の水平線」より 著者:牧逸馬
噸の石炭しか取っていないことが判り、これも根拠のない事になった。海事工廠の造艦学泰斗ウイリアム・ホワイト卿、ロバアト・ステイル氏なども出廷して、参考人として意見....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
いたるまで、これでなければ櫛でないというべら棒な流行《はや》りかた。 物産学の泰斗《たいと》で和蘭陀《オランダ》語はぺらぺら。日本で最初の電気機械、「発電箱《....
新案探偵法」より 著者:小酒井不木
なることを研究して居た際であります。条件反射とは、ロシアのパウロフという生理学の泰斗が工夫したものでありまして、例の如く鯉坂君は、パウロフの報告だけでは満足せず....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
跡が存し、筆跡はなお香りたって故屋に満ちる思いがした。) 十八日、晴れ。理学の泰斗ニュートンの誕生地たるコルスターワース村、字ウールズソープをたずねんと欲し、....
つゆのあとさき」より 著者:永井荷風
ランス》の婦人マダム、シュールの手紙である。 マダム、シュールは東洋文学研究の泰斗《たいと》として各国に知られている博士アルフォンズ、シュールの夫人で、始め良....