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泳ぎ回る
「泳ぎ回る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
泳ぎ回るの前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ていた。むき出しにした腕には青筋が病的に思われるほど高く飛び出てはいずっていた。
泳ぎ回る者でもいるように頭の中がぐらぐらする葉子には、殺人者が凶行から目ざめて行....
「あひると猿」より 著者:寺田寅彦
の水中を泳ぐ姿に似たところがあるようである。もっとも親鳥がこんな格好をして水中を
泳ぎ回ることは、かつて見たことがない。この点ではかえって子供のほうが親よりも多芸....
「空想日録」より 著者:寺田寅彦
まう。一方ではまた、何事とも知れぬ極度の恐怖に襲われて、氷塊の間の潮水をもぐって
泳ぎ回る可憐な子熊もやがて繩の輪に縛られて船につり上げられる。そうして懸命の力で....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
くのかわからなかった。しかもそれはほとんどどうでもいいことだった。ただ当てもなく
泳ぎ回るのが愉快だった。彼は笑いながら、自分の魂の無数の音に耳傾けながら、黙って....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
から精虫が二疋ずつ躍り出て来て、その精虫の体に具えている纎毛を動かしてその液中を
泳ぎ回るのである。そして間もなく、これも自分の家で成年に達した娘の雌精器に触接し....