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洋物
「洋物〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洋物の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
郵船会社の永田は夕方でなければ会社から退《ひ》けまいというので、葉子は宿屋に西
洋物店のものを呼んで、必要な買い物をする事になった。古藤はそんならそこらをほッつ....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
る社会の創造である。西洋の機械文明が、東洋の精神文明の手段となるときに、初めて西
洋物質文化に意味を生じ、東洋精神文化も、初めて真の発達を遂げうるのである。」 ....
「食魔」より 著者:岡本かの子
ネル横町と呼ばれる変った巷路を通り度いためでもある。 いずれは明治初期の早急な
洋物輸入熱の名残りであろう。街の小道の上に煉瓦積みのトンネルが幅広く架け渡され、....
「蟹工船」より 著者:小林多喜二
したように入り乱れたかと思うと、瞬間消えて、パッと白い幕になった。 それから西
洋物と日本物をやった。どれも写真はキズが入っていて、ひどく「雨が降った」それに所....
「西洋人情話 英国孝子ジョージスミス之伝」より 著者:三遊亭円朝
段々聞けば県庁が前橋へ引けるという評判だから、此所で取付かなければなんねいから、
洋物屋をすれば、前には唐物屋と云ったが今では
洋物屋と申しますそうでござりやすが、....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
残りの商品を持てるだけ抱えては後から後からと出て来た。 焼残りの書籍や文房具や
洋物雑貨が塵溜のようにゴッタに積重ねられて隅々を塞げていた。其傍に無残に厚硝子を....
「松と藤芸妓の替紋」より 著者:三遊亭円朝
も有りますが、明後日から美代吉は宅にいませんよ、こゝに入らっしゃいます美土代町の
洋物屋の旦那様が身請をして下さいますので、こんな子供の様なものでございますけれ共....
「活動写真」より 著者:淡島寒月
他に調和するよう誠実に舞台が造られているのである。この点においては正直にいえば西
洋物だとても、どれもこれもいいとはいえないが、しかし日本物に較べたら、さすがに一....
「“歌笑”文化」より 著者:坂口安吾
であり、活弁であった。今の徳川夢声と生駒雷遊が人気の両横綱で、群をぬいており、西
洋物で夢声、日本物で雷遊、中学生の私は夢声の出演する小屋を追っかけまわしたもので....
「私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
とって見ても、東京市内の呉服販売額の約七割は、百貨店に奪われている。その他家具、
洋物の六割を初め、僅か六七戸の百貨店が東京市内における小売総金額の四割を占め、残....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
は山崎長之輔、木下録三郎、沢村四郎五郎、井上正夫、木下八百子などを覚えた。 西
洋物では「名馬天馬」などという写真が松山館に現われた。 松山館の弁士はよく「空....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
稽古風で、シルクハットで中へはいって行きたいような気持にさせられる。横浜や神戸の
洋物の骨董屋の店内へ、むろん店内へははいらないけど、並べておきたいような市役所で....
「ハイカラ考」より 著者:木村荘八
た「コート」にかかったかけ言葉の意味があった。 明治初年には、その頃ぼつぼつ「
洋物」が売れた、と云っても、一番よく出たものは、服装の上ッ張りに着られる廻し合羽....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もはやマナサルワ湖に近づいて人に逢うことも近くなったのであろう。それにこういう西
洋物を持って居ては人から疑いを受けて奇禍を買うようになるから仏陀がわざとこういう....
「新古細句銀座通」より 著者:岸田劉生
にしておこう。 さて話のついでだから少々今日の日本の洋風建築、その他、和製の西
洋物について所感を述べさせていただこう。 今日、丸の内の他にボカ/\と出来る箱....