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洋裁
「洋裁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洋裁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「皮膚と心」より 著者:太宰治
すべてが消散して、苦しさも、わびしさも、遠くへ去って、私は、家の仕事のかたわら、
洋裁の稽古にはげみ、少しずつご近所の子供さんの洋服の注文なぞも引き受けてみるよう....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ム連中で、かつては阪神間のブルジョワの有閑夫人を代表していた蘆屋のマダム連中も、
洋裁教授の看板を出したり、喫茶店の共同経営を思いついたりしなければならぬくらい、....
「冬の花火」より 著者:太宰治
送っていたのだよ。睦子が生れてそれから間もなく、島田が出征して、それでもお前は、
洋裁だか何だかやってひとりで暮せると言って、島田の親元のほうへも行かず、いや、行....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
洋館に住んでいて、洋酒の用意などもあった。幾年前かに結婚生活を清算して、仏蘭西で
洋裁の技術などを仕込んで来た。 がっちりした、燻しのかかった家具の据えつけられ....
「壊滅の序曲」より 著者:原民喜
近所へ移り棲《す》むようになった頃から、世間は複雑になったし、その間、一年あまり
洋裁修業の旅にも出たりしたが、生活難の底で、姑《しゅうとめ》や隣組や嫂《あによめ....
「新しい卒業生の皆さんへ」より 著者:宮本百合子
ることは、もっと何か勉強したい自分の心と、お嫁入りということだけを先に見ていて、
洋裁でも稽古していればそれで十分だと考える親たちとの意見のくいちがいです。この二....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
」とお母さん(野原)の話の由。それなら気が落付いて大助りです。やっぱり半年もいて
洋裁ぐらい一通り覚えてもよいという気らしい風です。Kの話は出ません、私からは特に....
「復讐」より 著者:豊島与志雄
うばあやがいて、家事万端をやっており、その姪にあたる喜久ちゃんという少女もいて、
洋裁と和裁との稽古をし、ゆくゆくはその道で立つつもりらしい。 私は、近くの小料....
「蛸の如きもの」より 著者:豊島与志雄
にインテリ的に見える。 光子はしんから怒っていた。京子よりも本気で怒っていた。
洋裁店で、デザインもやり、ミシンも踏んでるのだが、客筋から届けられた南京豆を朋輩....
「小さき花にも」より 著者:豊島与志雄
から、皆で働いた。御仕立物の小さな看板を出して、お母さんは和裁の針仕事、姉さんは
洋裁のミシン。私は外に勤めに出た。二階は間貸しをしている。それでどうにか暮しを立....
「出家物語」より 著者:坂口安吾
た。 「こんど、いつ会ってくれるね」 「私は水曜日だけがヒマなのよ。あとの日は、
洋裁の学校へ通ったり、残業の日だから。オバサンに知られるのイヤだから、会社へ電話....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
究したことはありませんが、まあ場所を撰んで『酒場』を出すか、『洋品店』をするか、
洋裁の心得のある方だったら、婦人、子供洋服の店を持つとか……」 「………」 「婦....
「火の扉」より 著者:岸田国士
をのこして康子は池内医院の門を出るには出たが、このまゝ家へ帰るのも芸がないので、
洋裁の看板の出ている目ぼしい店を一つ二つ訪ねてみた。一軒は非常に丁寧に、一軒はぶ....
「旅への誘い」より 著者:織田作之助
喜美子は
洋裁学院の教師に似合わず、年中ボロ服同然のもっさりした服を、平気で身につけていた....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
だけ、小さいなりに刺しゅうも、飾りボタンもちゃんとついているのだった。おそらくは
洋裁にかよっているおじょうさんではなかろうか? 人形も手製ではあるが、手堅く作っ....