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洋間
「洋間〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洋間の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「魔術」より 著者:芥川竜之介
ランプの光に照された、陰気な部屋の中を見廻しました。
ミスラ君の部屋は質素な西
洋間で、まん中にテエブルが一つ、壁側《かべぎわ》に手ごろな書棚が一つ、それから窓....
「或恋愛小説」より 著者:芥川竜之介
一しょに音楽会へ出かけることもある。銀座通りを散歩することもある。あるいはまた西
洋間《せいようま》の電燈の下に無言《むごん》の微笑ばかり交《か》わすこともある。....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
。俺は文化生活の必要を楯《たて》に、たった一つの日本間《にほんま》をもとうとう西
洋間《せいようま》にしてしまった。こうすれば常子の目の前でも靴を脱《ぬ》がずにい....
「ゴールデン・バット事件」より 著者:海野十三
ッチをひねった。室内は急に明るくなった。一間通り越して奥まったところに八畳ほどの
洋間があった。白いシーツの懸っている寝台があったが、こいつが少しねじれていた。が....
「蠅男」より 著者:海野十三
づいていた。外から見るような簡単な構造ではない。大小いくつかの部屋があるが、悉く
洋間になっていて、日本間らしいものは見当らなかった。 家の中に入ると、不思議と....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
を感じた。 今日は規矩男の書斎に案内された。二階の一番後方に当った十五畳敷位の
洋間である。浅緑のリノリュームが、室の二方を張った硝子窓から射し入る初夏近い日光....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
とにして、わたくしは階段を上って逸作の部屋へ行った。 十二畳ほどの二方硝子窓の
洋間に畳が敷詰めてある。描きさしの画の傍に逸作は胡坐をかき、茶菓子の椿餅の椿の葉....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
がった。 目賀野は、廊下をどんどん鳴らして、奥へ奥へと入っていった。一等奥に、
洋間があった。彼はポケットから鍵束を出して鍵を探していたが、やがてその一つを鍵穴....
「金属人間」より 著者:海野十三
実験室があった。一行はドアを開いてその部屋へ通った。 それは十坪ほどあるひろい
洋間だった。 ざつぜんと器械台がならび、その上にいろいろな器械や器具がのってい....
「地獄の使者」より 著者:海野十三
れに従った。 検事一行は、被害者の居間に集っていた。この居間は、十四五坪ほどの
洋間であった。立派な鼠色の絨毯が敷きつめてあり、中央の小|卓子《テーブル》のとこ....
「四次元漂流」より 著者:海野十三
夫は、そこであらためて部屋の中をものめずらしげにぐるぐる見まわした。 りっぱな
洋間だ。電気ストーブをはめこんだ壁、しぶい蔦の模様の壁紙、牧場の朝を画いてあるう....
「空襲警報」より 著者:海野十三
、すぐ弟と妹とに手伝わせて防毒室を作りにかかったのだ。 旗男は両親と相談して、
洋間の書斎を第一防毒室にすることにきめた。そしてまず、窓のガラスは、外から大きな....
「灰色の記憶」より 著者:久坂葉子
行って邪魔にならないように仕事をみていた。二階に私と姉の部屋として新しく日本間と
洋間が出来、離れの陰気な病室は、やはり二間つづきの兄の部屋になおされたし、応接間....
「方子と末起」より 著者:小栗虫太郎
。 ちょうど四年まえ、五月の末の鬱陶しい雨の朝だった。おゆうの病室になっている
洋間のなかで、おゆうは、心臓を刺されて悶える色もなく、かすかに血を吐いただけで眠....
「恐怖の幻兵団員」より 著者:大倉燁子
うか」 夫人は厳重な戸締りを開けて、私を彼の部屋に案内した。 八畳敷ばかりの
洋間だった。大きなデスクには読みかけの洋書が開いてあった。廻転椅子がくるりと後ろ....