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洋食
「洋食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洋食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ういち》はそれでも珍しそうに、叔母の読んでいる手紙を覗きこんだ。
「二町目の角に
洋食屋がありましょう。あの露路《ろじ》をはいった左側です。」
「じゃ君の清元《き....
「たね子の憂鬱」より 著者:芥川竜之介
は急いでチョッキをとり上げ、もう一度この披露式の話をし出した。
「帝国ホテルじゃ
洋食でしょう?」
「当り前なことを言っている。」
「それだからあたしは困ってしま....
「魚河岸」より 著者:芥川竜之介
へ来てしまった。このまま河岸を出抜けるのはみんな妙に物足りなかった。するとそこに
洋食屋が一軒、片側《かたかわ》を照らした月明りに白い暖簾《のれん》を垂らしていた....
「或る女」より 著者:有島武郎
貞世の食事を作ってやるために宿直室のそばにある小さな庖厨《ほうちゅう》に行って、
洋食店から届けて来たソップを温《あたた》めて塩で味をつけている間も、だんだん起き....
「間諜座事件」より 著者:海野十三
衆電話の甲乙とも相手のベルが喧しく鳴っていた。 甲の方の電話は、一町半ほど先の
洋食屋の屋根裏へ繋っていた。 「オイ、どうだ」と向うから声がした。 「もう直ぐ出....
「自叙伝」より 著者:大杉栄
をにらみつけるようにしていたが、やはりその可笑しさを隠しきることはできなかった。
洋食の御馳走が出た。越後の若様はどうしてそれをたべていいか分らなかった。新発田に....
「食魔」より 著者:岡本かの子
労|胼胝で心の感膜が厚くなっている年長の連中であった。 その頃、京極でモダンな
洋食店のメーゾン檜垣の主人もその一人であった。このアメリカ帰りの料理人は、妙に芸....
「母子叙情」より 著者:岡本かの子
の女に茶を与え、つまみ物を取って与えた後は、ぽかんとして、勝手な考えに耽ったり、
洋食を喰べたり、元気で愛想よくテーブル越しに知人と話し合う。 今も、「やあ」と....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
と、葉子は全然別な角度から麻川氏を見かけた。それは或夜、大変混雑な文学者会が、某
洋食店楼上で催され麻川氏もその一端に居た。淡い色金紗の羽織がきちんと身に合い、手....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
。――大丈夫なの」 「うん、それ位のことはどうにかなるさ。それに僕は会社で面白い
洋食屋の話を聞いたんだ。今夜は一つ、そこへ行ってみよう。君はきっと愕くだろう」 ....
「陽炎座」より 著者:泉鏡花
市村しる粉 一………………………………沢村さしみ 一………………………………中村
洋食 初日出揃い役者役人車輪に相勤め申候 名の上へ、藤の花を末濃の紫。口上あ....
「一利己主義者と友人との対話」より 著者:石川啄木
まい物って言うから何を食うのかと思ったら、一膳飯屋へ行くのか。 B 上は精養軒の
洋食から下は一膳飯、牛飯、大道の焼鳥に至るさ。飯屋にだってうまい物は有るぜ。先刻....
「西瓜」より 著者:岡本綺堂
遊びに出たといって、日の暮れがたに私の支局へたずねて来てくれたので、××軒という
洋食屋へ行って、一緒にゆう飯を食ったのですが、その時に倉沢君は西瓜を注文して……....
「京のその頃」より 著者:上村松園
私は京の四条通りの、今、万養軒という
洋食屋になってるところにあった家で生まれた。今でこそあの辺は京の真中になって賑や....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
代の適応性を考えなければなりません。 洋装が便利だったら洋装も結構でしょうし、
洋食、支那食がカロリーが多かったらそれもよろしいでしょう。ただ生活様式というもの....