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「洒落本〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

洒落本の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ロマネスク」より 著者:太宰治
からでもあった。それでも三郎は著述の決意だけはまげなかった。そのころ江戸で流行の洒落本《しゃれぼん》を出版することにした。ほほ、うやまってもおす、というような書....
大衆文芸作法」より 著者:直木三十五
伊賀越、岩見重太郎) 五、お家物(伊達騒動、相馬大作、越後騒動) 六、人情、洒落本物(梅ごよみの類) 七、伝奇物(八犬伝、神稲《しんとう》水滸伝) 八、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
リテラチュール》』九版三巻に、欧州で出した『聖書』の翻訳|麁鄙《そひ》で、まるで洒落本《しゃれぼん》を読むごとく怪《け》しからぬ例を多く出しいるが、たとい原文に....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろのものとは違って、旧来ありきたりの赤本、黒本、金平本《きんぴらぼん》、黄表紙、洒落本《しゃれぼん》、草双紙、合巻物《ごうかんもの》、読本《よみほん》といった種....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
版にすることは禁ぜられていたので写し本で貸した。種々な人情本や三馬《さんば》等の洒落本もあり、春画も持って来るので、彼らはいずれも貸本屋を歓迎した。私も子供の時....
戯作者」より 著者:国枝史郎
の機会に失脚し、京伝一人の天下となり大いに気持を宜くしたものであるが、寛政二年の洒落本禁止令は京伝の手足を奪ってしまった。 と云ってこれ迄売り込んだ名をみすみ....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
著わす一方、「放屁論《ほうひろん》」などという飛んでもない戯文《げぶん》も書く。洒落本やら草紙やら、それでも足りずに浄瑠璃本まで手をつける。 例の頓兵衛が出て....
馬琴の小説とその当時の実社会」より 著者:幸田露伴
も馬琴も至って年の若かった頃は、直接に実社会の人物を描いて居りまして、いわゆる「洒落本」という、小説にもならぬ位の程度のものを作って居ります。『猫じやらし』とい....
曲亭馬琴」より 著者:邦枝完二
、しねえこともないが、第一お前さん、そんな野暮な恰好をして、これまでに、黄表紙か洒落本の一冊でも、読んだことがおあんなさるのかい」 「ございます」 馬琴は、飽....
明治の文学の開拓者」より 著者:内田魯庵
に面会し、盛んに論難してベリンスキーを揮廻したものだが、私は日本の小説こそ京伝の洒落本や黄表紙、八文字屋ものの二ツ三ツぐらい読んでいたけれど、西洋のものは当時の....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
十に達しその父を失ふ。この年あたかも楽翁公の天下に令して奢侈《しゃし》の風を戒め洒落本《しゃれぼん》の作者を懲罰するあり。この前年蜀山人既に狂歌の事よりして小普....
すみだ川」より 著者:永井荷風
入《でいり》の金高《きんだか》を書き入れるよりも、川添いの明《あかる》い二階家で洒落本《しゃれほん》を読む方がいかに面白かったであろう。長吉は髯《ひげ》を生《は....
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
お客の積りで瀧の戸が音羽の手を曳いて、そッと遣手部屋の前を通る。遣手衆は枕を附け洒落本を読んで居りましたが疲れてかバタリと本を落して、スヤリ/\と寝附いて居る様....