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洗礼名
「洗礼名〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洗礼名の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「絵姿」より 著者:渡辺温
に拘り合いにならなければいいと思うのだが。『大丈夫。』とドリアンは答えた。『ただ
洗礼名だけだが、それだってシビルは誰にも話さなかったに違いない。彼女は僕の事を何....
「ウィリアム・ウィルスン」より 著者:佐々木直次郎
け例外があった。この例外というのは、なんの縁故もないのではあるが、私自身のと同じ
洗礼名と姓とを持っている、一人の生徒なのであった。――このことは、事実、大して珍....
「女性の歴史」より 著者:宮本百合子
てもわかる。明智光秀の三女であったおたまの方はキリスト教を信仰してガラシアという
洗礼名をもっていた。石田三成が大阪城によって、徳川家康に反抗しようとしたとき、徳....
「クリスマス・カロル」より 著者:ディケンズチャールズ
は出来なかった。 「ジェコブ(註、これは猶太人に多い名であるそうな。スクルージの
洗礼名エベネザアも同様。)」と、彼は憐みを乞うように云った。「老ジェコブ・マアレ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
彼は身の衣をもはいだ。
司教たるものは、すべて宗教上の命令や教書の初めに自分の
洗礼名を書く習慣になっていたので、この地方の貧しい人たちは、一種の本能的な愛情よ....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
号もない。姓さえも消えてしまっている。彼らは呼び名だけしか持っていない。皆平等な
洗礼名の下に頭をたれている。彼らは肉親の家庭を解除して、その会派のうちに精神的の....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
すべきである。彼の教父は、彼が他日天才になるだろうと予言して、次の意味深い二つの
洗礼名を彼に与えていた、すなわちリュク・エスプリと(訳者注 使徒ルカ・精霊の意)....
「シェイクスピアの郷里」より 著者:野上豊一郎
れてあり、係りの老人が大事そうにそれを開けて見せた。一個所には詩人の洗礼の日付と
洗礼名が 1564 April 26 Guliemus Filius Johan....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
ィの店の露台に囲まれながら見えてきた折りから――私はずっと遠くのほうで誰かが私の
洗礼名を呼んでいるのに気がついた。かつて聞いたことのある声だなと直感したが、さて....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
一|滴も残さずによ、ジャーク。」とムシュー・ドファルジュは答えた。 こんな風に
洗礼名★の交換がすんだ時、マダーム・ドファルジュは、爪楊枝で歯をほじくりながら、....
「火夫」より 著者:カフカフランツ
、もっともと思っては下さらないですよ。船長さんが機関士たちや伝令係たちの名前とか
洗礼名とかまでご存じで、あなたがそんな名前を言いさえすれば、すぐにだれのことかお....
「審判」より 著者:カフカフランツ
が聞えたので、彼は眼を上げた。 「もう帰ります」と、彼は言い、ビュルストナー嬢の
洗礼名を呼ぼうとしたが、知らなかった。彼女は物憂げにうなずき、すでに半分ほど身体....