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洗足
「洗足〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洗足の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「高野聖」より 著者:泉鏡花
あ汚《きたの》うございますが早くこちらへ、お寛《くつろ》ぎなさいまし、そうしてお
洗足《せんそく》を上げましょうかえ。)
(いえ、それには及びませぬ、雑巾《ぞうき....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
あったが、これは前者にくらべるとたいしたことはない。しかし戸越公園とか、雪ケ谷か
洗足だったかの発電所などに落ち、地上線が半分不通となった。 そのほか川崎で石油....
「恭三の父」より 著者:加能作次郎
裏口から入って来た。 「お帰り。」 と母も浅七も同時に言った。浅七は庭へ下りて
洗足の水を汲んだ。 「さあ洗え。」 と父は上り段に腰掛け仰向けになって了った。....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
/\てえが、父の脛ばかりは咬っていねえ、是でもお客がえら有れば種々な手伝をして、
洗足持ってこ、草鞋を脱がして、汚え物を手に受けて、湯う沸して脊中を流してやったり....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
竜之助はしばらく待っていると青年は再び現われて、 「いざ、お通り下され、ただいま
洗足《せんそく》を差上げるでござりましょう」 案ずるより産《う》むが安い。さす....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ん」 お豊は入って来た武士のために敷物を取ってすすめながら、女中を呼び、 「お
洗足《すすぎ》を差上げ申して、それからあの、お食事を」 「いや、食事はもう済みま....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
のを尻目にかけて、鷹揚《おうよう》に座敷へ上り、
「連れの方が出来ましたから、お
洗足《すすぎ》を上げてください。お
洗足がすんだら、わたしの部屋へ御案内をしてくだ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
やっぱりあの子は苦しんでいるに違いありません」 この時、草鞋《わらじ》を取って
洗足《すすぎ》を終った久助が炉辺へ寄って来て、 「北原さん、これがあなたへ宛てて....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
鞋|脚絆《きゃはん》を取っていると、お梅は早くも水を汲んで来て、 「金助さん、お
洗足《すすぎ》」 「これはこれは、痛《いた》み入谷《いりや》の金盥《かなだらい》....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ろへ同情をしながら歩きました。 道庵先生は玉屋の店の縁先へ腰をかけて足を取り、
洗足《すすぎ》のお湯の中へ足を浸していると、旅籠屋《はたごや》の軒場軒場の行燈《....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《きゃはん》という足ごしらえだあな、まずゆるゆるこれを取らしておくれ――それ、お
洗足《すすぎ》の用意用意」 道庵は、上り口へどっかと腰を卸して、泰然自若たるも....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
と下女共が口々に出迎えまする。 帳場に居た亭主が、算盤を押遣って 「これ、お
洗足を。それ御案内を。」 とちやほや、貴公子に対する待遇。服装もお聞きの通り、....
「地虫」より 著者:小栗虫太郎
のが、今年になってから最初の雪の夜のことだった。左枝はただ引かれるもののように、
洗足の五太夫の家を訪れた。 当時矢伏は、すでに刑死台にのぼっていて、遺族として....
「ローマ法王と外交」より 著者:国枝史郎
王の許可を待て」 と、法王の旨を伝えた。 そこでヘンリー四世は、髪をかむり、
洗足で、毛織の服を着て、すなわちみすぼらしい平民の姿で城門の前に佇み、氷柱むすぶ....
「白峰の麓」より 著者:大下藤次郎
で寝ています。一向お構い申されませぬ」とクドクドいいながら、六十ばかりの婆さんが
洗足の水をとってくれる。通されたのは奥の十畳、昔は立派な宿屋らしく造作も悪くはな....