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洛内
「洛内〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
洛内の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
るのではなく、堂々と篝火を焚きて威嚇するのであったが、掠奪も多くは放火に終った。
洛内の火災その半ばは彼ら一揆の仕業である。要するに一揆も群盗には違いがないが、一....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
。 季節は酣の春であった。四條の西壬生の壬生寺では、壬生狂言があるというので、
洛内では噂とりどりであった。そうして嵯峨の嵯峨念仏は、数日前に終わっていた。 ....
「三国志」より 著者:吉川英治
て来なかった。何進の催促を馬耳東風に、豺狼の眼をかがやかしつつ、ひそかに、眈々と
洛内の気配をうかがっているのであった。 一方。宮城内の十常侍らも、何進が諸国へ....
「三国志」より 著者:吉川英治
めて、天子を長安にうつし奉り、時を待って、戦うがよいと思います。――それに近頃、
洛内の児童が謡っているのを聞けば、 西頭一|箇ノ漢 東頭一箇ノ漢 鹿ハ走ッテ長安....
「三国志」より 著者:吉川英治
に今年の秋は、去年のような祝賀の祭もなかった。 とはいえ去燕雁来の季節である。
洛内の旅舎は忙しい。諸州から秋の新穀鮮菜美果などおびただしく市にはいってくるし、....
「三国志」より 著者:吉川英治
わった。 御猟の供は十万余騎と称えられた。騎馬歩卒などの大列は、蜿蜒、宮門から
洛内をつらぬき、群星地を流れ、彩雲陽をめぐって、街々には貴賤老幼が、蒸されるばか....
「三国志」より 著者:吉川英治
――わたくしが思うには、もうその輸送大部隊は、都を出ている気がします。さすれば、
洛内の手薄たることや必せりでありましょう」 「そちは上将の智を軽んじおるな。左様....
「三国志」より 著者:吉川英治
そのうち城外五里の地に屯している夏侯惇の三万騎も、 「ただならぬ空の赤さ。何事か
洛内に異変があるぞ」 と、早くも出動を開始して、続々、市街へ入ってきた。 こ....
「三国志」より 著者:吉川英治
司馬懿でもない。彼は彼として深く信ずるものあるが如く、折々、悠々と朝に上り、また
洛内に自適していた。 ときに孔明もまた、以来漢中にあって軍の再編制を遂げ、その....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
も、やがての鐘を、偉大な予言者の声にでも触れるように、霜白々と、待ち冴えている。
洛内四十八ヵ所の篝屋の火も、つねより明々と辻を照らし、淡い夜靄をこめた巽の空には....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
立て、馬寄せには、いつでも出動できる軍兵に、伝令まで付してあった。――もちろん、
洛内は戒厳令下にあり、夜は篝屋の火で真っ赤だが、昼は逆に人通りもなく、五月の青葉....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どこにいても心配はないはずだっけな」 むかしは誰の邸宅か。 いずれはここも、
洛内進駐軍の一大将の宿所と変っているのだろうが、馬糞だらけにしておくには無残なほ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と行く彼のうちに、そんな毒が在るとはたれの目にも見えない。 すでにその道誉は、
洛内巡察もすませ、佐女牛の邸へ戻っていた。 「――まずは今夜も無事」と、自祝のく....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
と豪語して、いよいよ意気衝天の軍威である。 しかしこの猛気の軍勢に、一歩でも
洛内の地を踏むことをゆるしたら、それこそ北条氏総司令部たる六波羅の府は、たちどこ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
「赤松勢だそうですよ。播磨の赤松円心が、六波羅軍にやぶれて、山崎へ退き、再度、
洛内へ攻め入る支度であんなに気勢をあげているんだそうで」 「ふム。さかんなものだ....