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「洛東〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

洛東の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
は天明八年の火事に、京都において焼失したといった。天明八年の火事とは、正月|晦に洛東団栗辻から起って、全都を灰燼に化せしめたものをいうのである。幕府はこの答に満....
御萩と七種粥」より 著者:河上肇
その日私は当日の清興を空想しながら、 十余年前翰墨間 十余年前翰墨の間、洛東相会送春還 洛東相会して春の還るを送る。 今日復逢都府北 今日復た逢....
犬神娘」より 著者:国枝史郎
門から、ご上人様がご発足なされました際にも、私はお附き添いしておりました。(と、洛東清水寺|成就院の住職、勤王僧|月照の忠実の使僕、大槻重助は物語った)さて裏門....
淡紫裳」より 著者:佐藤垢石
かず移り行く風景を眺めた。 ところが、京城へ着いて聞いてみると、やはり漢江とか洛東江とかいう大きな川の石は丸いのであるという。汽車の窓から見える川の石は、まだ....
郷愁の詩人 与謝蕪村」より 著者:萩原朔太郎
てき》感慨を汲《く》むべきである。 冬近し時雨《しぐれ》の雲も此所《ここ》よりぞ洛東《らくとう》に芭蕉庵を訪ねた時の句である。蕪村は芭蕉を崇拝し、自分の墓地さえ....
俳人蕪村」より 著者:正岡子規
客の間に伝称せらるるに至りたり。天明三年十二月二十四日夜歿し、亡骸《なきがら》は洛東《らくとう》金福寺に葬る。享年六十八。 蕪村は総常両毛奥羽など遊歴せしかど....
私本太平記」より 著者:吉川英治
したふうでそのまま傘をかかえ、酒つぼを提げ、足駄の音も不器ッちょに、たそがれ近い洛東の粟田口を、まごまごしていた。そして一軒の小酒屋を見かけると、 「や。しばら....
私本太平記」より 著者:吉川英治
のあらしも、いや春闌けて来た山の色の移りも知らぬかのような者がいた。 ここは、洛東の三十六峰もずっと南端れの、世間からいえばほとんど世間外な山寺や古別荘ばかり....
随筆 宮本武蔵」より 著者:吉川英治
な気持も幾分かあったが、とにかくその二天記や小倉碑文の記事をほんととすれば、 京洛東北ノ地、一乗寺藪ノ郷下リ 松ニ会シテ闘フ とあるのである。 私の目的を聞....
筍の美味さは第一席」より 著者:北大路魯山人
洛西の樫原が古来第一となっている。その付近に今ひとつ、向日町という上産地がある。洛東の南、伏見稲荷の孟宗藪も近来とみに上物ができて、樫原に劣らぬと自慢している。....