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「洟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

洟の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
た。葉子はそれを意外に思った。愛子がいつものように素直《すなお》に立ち上がって、《はな》をすすりながら黙って床を取っている間に、葉子はおりおり往来のほうから振....
地球発狂事件」より 著者:海野十三
これは上出来だ」 「ほめるのは後にして、大いにこき下ろして貰おう」 ドレゴは、《はな》をすすった。 「そうだなあ。敢えて、こき下ろすとすれば、この記事は長す....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
どの加減はたいへんよくなったが、こんどは鼻をやられたらしく、しきりにくしゃみ出、をずるずるいわせる仕儀となった。 これが風邪の第三回の開幕なり。 昨年とち....
心臓盗難」より 著者:海野十三
あとに袋探偵は、猫背を一層丸くして、一つ大きなくさめをした。それから彼は手の甲でをすすりあげ、大きな黒眼鏡の枠をゆすぶり直すと、両手を後に組んで、ぶらぶらと歩....
奇賊悲願」より 著者:海野十三
でものをいっているのかね」 「なにを寝ぼけてやがる。――どじを踏んでみろ。皆からもひっかけられねえぜ。お前の腕は確かだろうね。焼きが廻っているんじゃないか」 ....
大脳手術」より 著者:海野十三
事だと分った。しかし私は屈しなかった。 風邪を引込んだが、私は休まなかった。水を啜りあげながら、なおも来る夜来る夜を頑張り続けた。さりながらその甲斐は一向に....
沈没男」より 著者:海野十三
くの如く純毛純綿の中にくるまって宝石のような暮しをして居れど、頭はビンビン、涙ととが一緒に出るし、悪寒発熱でガタガタふるえている始末、お察しあれ――といったの....
夜叉ヶ池」より 著者:泉鏡花
尽すのじゃ。国のために尽すのに、一晩|媽々を牛にのせるのが、さほどまで情ないか。垂しが、俺は料簡が広いから可いが、気の早いものは国賊だと思うぞ、汝。俺なぞは、....
若菜のうち」より 著者:泉鏡花
子は口も頬も――熟柿と見えて、だらりと赤い。姉は大きなのを握っていた。 涎も、も見える処で、 「その柿、おくれな、小母さんに。」 と唐突にいった。 昔は....
」より 著者:海野十三
、自分の貸家も十軒ほどあって……」と、中年をすぎたこのうらぶれた棟梁は、手の甲で水をグッと抑えた。 「もういい、それよりも松さんに、ちと頼みたい事がある。お前....
陽炎座」より 著者:泉鏡花
いうのじゃないね、同じようでも、いずれ行方は知れんのだが。」 と差配は、チンとをかむ。 美しい女の唇に微笑が見えた…… 「いつの事、どこから、そのお姿が見....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
の所を見ると、まるで元の現世へ戻ったような気が致しまする……。』そんなこと言ってをすするのでした。 そうする中にも、何人がどう世話して下すったのやら、砂の上....
蜜柑」より 著者:芥川竜之介
硝子戸は中々思うようにあがらないらしい。あの皸だらけの頬は愈赤くなって、時々|鼻をすすりこむ音が、小さな息の切れる声と一しょに、せわしなく耳へはいって来る。こ....
寡婦」より 著者:秋田滋
絶望的な身振りをして、わなわな顫える手を前にさし出した。 それから幾度も幾度もをかみ、眼を拭いて、こう云うのだった。 「私は理由は云わずに、婚約を取消して....
式部小路」より 著者:泉鏡花
寒の中も、これで凌ぐんで、」 「威張ったね。」 「へ、どんなもんで、」と今度は水をすすり上げた握拳、元気かくのごとくにしてかつ悄然たり。 「ほんとうに真面目ね....