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「津の国〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

津の国の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
え竜の事を聞き伝えたのでございますから、大和《やまと》の国内は申すまでもなく、摂津の国、和泉《いずみ》の国、河内《かわち》の国を始めとして、事によると播磨《はり....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一年の十月、秋の雨が昼間からさびしく降りつづいて、かつてこの老人から聴かされた「津の国屋」の怪談が思い出されるような宵のことであった。今夜のような晩には又なにか....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
くって、しまいへ行くとだんだんに種の割れるのが多くって困りますよ。あなたにはまだ津の国屋のお話はしませんでしたっけね」 「いいえ、伺いません。怪談ですか」 「怪....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ていますが、商売の方で手がけた事件に怪談というのは少ないものです。いつかお話した津の国屋だって、大詰へ行くとあれです」 「しかし、あの話は面白うござんしたよ」と....
大阪夏之陣」より 著者:菊池寛
見五重になっているから、外見五重で内部は八重になっていたのであろう。 城は、摂津の国|東成郡に属し、東に大和、西に摂津、南に和泉、北に山城を控えて、畿甸の中央....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ランダ人が兵庫の港というものを早く紹介した。その書き残したものによると、兵庫は摂津の国にあって、明石から五里である、この港は南方に広い砂の堤防がある、須磨の山か....
大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
カルロの絵葉書で―― きれいな国だろう。世界中で一番小さい独立国だ、大きさは摂津の国程のものだろう。軍艦がたった一隻あるんだと云う話しだ。おとぎ話しのある国の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
主膳に対面して、 「これはこれは神尾主膳殿、珍しいことではござらぬか」 「いや、津の国の、何を申すもお恥かしい次第だが、今日、かくの通りにぶしつけに推参いたした....
「平家物語」ぬきほ(言文一致訳)」より 著者:作者不詳
ば桜花久しく散らざりしより桜町の名ありしなり。 小宰相の身投 今度摂津の国の一の谷で討死した人々には越前の三位通盛薩摩の守忠教但馬守経政若狭守経俊淡....
大江山」より 著者:楠山正雄
を下げて、 「わたくしどもは決して変化でも、鬼の化けたのでもありません。一人は摂津の国から、一人は紀伊の国から、一人は京都に近い山城の国から来たものです。あの山....
羅生門」より 著者:楠山正雄
が、 「あなたはどなたです。」 と聞きますと、おばあさんは、 「綱のおばが、摂津の国渡辺からわざわざたずねて来ました。」 といいました。 家来は 気の毒そ....
夢殿」より 著者:楠山正雄
りになって、とめ度なく涙がこぼれて来ました。 ちょうどそのころでした。太子は摂津の国の難波のお宮へおいでになって、それから大和の京へお帰りになるので、黒馬に乗....
佳日」より 著者:太宰治
と言うのである。男らしく、しっかりした態度で飲め、という叱咤の意味にも聞える。会津の国の方言なのかも知れないが、どうも私には気味わるく思われた。私は、しっかり飲....
法然行伝」より 著者:中里介山
の行をさしおきてただ本願の念仏をつとむべしと云ふことを あみだ仏といふより外は津の国の なにはのこともあしかりぬべし 極楽へつとめてはやくいでたたば ....
こがらし」より 著者:岩本素白
誰もそれに随いて行って見ようとする者がなかった。 私は其の時から遥か年を経て、津の国の昆陽寺から黄金の交って居る釣鐘を盗み出す群盗の話を読んだ。話は昔の中国の....