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「洳〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

洳の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
。満月に近いころの事とて潮は遠くひいていた。蘆《あし》の枯れ葉が日を浴びて立つ沮地《そじょち》のような平地が目の前に広がっていた。しかし自然は少しも昔の姿を変....
梓川の上流」より 著者:小島烏水
の絶え間ない硫黄岳が聳えている、その間を水に浸された一束の白糸が乱れたように、沮《じめじめ》の花崗《みかげ》の砂道があって、これでも飛騨街道の一つになっている....
李陵」より 著者:中島敦
に附近の葦《あし》に迎え火を放たしめて、かろうじてこれを防いだ。火は防いだが、沮地《そじょち》の車行の困難は言語に絶した。休息の地のないままに一夜|泥濘《でい....
」より 著者:田中貢太郎
漁に往くつもりで平生のように釣道具を持って家を出たが、海岸へ出ようとする路傍の沮地には、平生雁や鴨がいるので石を投げて当ると時たま其の肉に有りつくことができた....
魔都」より 著者:久生十蘭
ラビラント》のように縦横無数に交錯している筈なのである。 武蔵野はもと沼沢|沮《しょじょ》たる荒野原で、井戸を掘れば、汚水にあらざれば満潮干潮をほしいままに....
向嶋」より 著者:永井荷風
は隅田川の沿岸には上流|綾瀬《あやせ》の河口から千住《せんじゅ》に至るあたりの沮《そじょ》の地にさえ既に蒹葭|蘆荻《ろてき》を見ることが少くなった。わたくしは....