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活かす
「活かす〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
活かすの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
出してくれ出してくれって云ってるじゃあないか。嬉しいねえ。是で安心したよ。殺すも
活かすも此方のままさ。そこで掛合いも楽ってものさ。案外、お前さん凡倉だねえ」 「....
「愛の問題(夫婦愛)」より 著者:倉田百三
の「たたかい」を意味する。この闘いに協同戦線を張って助け合うことが夫婦愛を現実に
活かす大きな機会でなくてはならぬ。たのみ合うという夫婦愛の感じは主としてここから....
「火の扉」より 著者:岸田国士
ゝ兵器を作るということ、それだけだ。もと/\おれは軍人を志し、自分の天分をそこで
活かすために技術畑を選び、お前も知つているとおり、精魂を傾けてその道にまい進した....
「俳優倫理」より 著者:岸田国士
っているあらゆる肉体的精神的魅力を駆使して、舞台の上で与えられた役を、十分に演じ
活かすことの訓練になるのです。 そうであって、初めて、自分以外のある人物の魅力....
「俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)」より 著者:岸田国士
ない事、地方的な雰囲気を出すためばかりではなく、人間として、脚本の人物をほんとに
活かすためですね。田村君があの芝居をやる決心をしたのも、あれは純粋なアメリカ人の....
「あるニュウ・フェイスへの手紙」より 著者:岸田国士
ての常識が打ち樹てられ、その上で、特殊な専門部門の要求に応じ、その要求を最高度に
活かす知識や技術を修得し、自他共の幸福の追求に役立つ、できるだけ豊かな精神生活を....
「ラジオ・ドラマ私見」より 著者:岸田国士
を、変化のある情景の線で結ぶ。 さて、最後に、登場人物のそれぞれの役割を十分に
活かすような対話と、各人物の生活や心理や境遇を暗示する補助的な説明が必要となる。....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
しになりましても、いけないので御座いますよ」 「いけねえのは分っているが、そこを
活かすのが市助の智謀なんだ。お前にしろ、宗匠にしろ、正直だからいけねえのだ。俺に....
「全体主義」より 著者:国枝史郎
細胞であり一節である国民が衰滅することは必然であろう。 では国家がその全体性を
活かす必要上統制経済を執行する場合、国民は喜悦して夫れに順応し、それから発生する....
「憑き物系統に関する民族的研究」より 著者:喜田貞吉
「扨又夜に入って、里の俗を一人本堂の中に座せしめ、院衆法力を以て祈り殺し、又祈り
活かす事あり。彼の俗人には予て毘沙門天此の事を告げ給へり。役を止むべき時にも告げ....
「欧米各国 政教日記」より 著者:井上円了
ん、これ神の人に生を与うるために作るものなりと。しかるに水、火、空気は、その人を
活かすと同時に人を殺すものなり。人生まれて、水、火、空気のその身に適せざるために....
「西航日録」より 著者:井上円了
養生す。また、ここには霊妙なる温泉が湧き出てよく病をなおし、いままで多くの人々を
活かすことができたという。) これより十マイルを隔ててブリストル(Bristo....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
の花を蒔く。)
色|赫ける、
高き香送る薔薇の花よ。
閃き、漂ひ、
みそかに物を
活かすものよ。
小枝を翼とせる、
蕾の封の披かれたるものよ。
疾く往きて花咲け。....
「味覚の美と芸術の美」より 著者:北大路魯山人
外ならぬ。人はただ自然をいかに取り入れるか、天の成せるものを、人の世にいかにして
活かすか、ただそれだけだ。しかも、それがなかなか容易な業ではない。多くの人は自然....
「料理は道理を料るもの」より 著者:北大路魯山人
天がつくり地がつくった自然の力がものを言っているからである。料理が材料の持ち味を
活かすことにあるとすれば、利用し得るものすべてを利用してこそ、初めて料理という名....