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活弁
「活弁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
活弁の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「映画時代」より 著者:寺田寅彦
た。 帰朝後ただ一度|浅草《あさくさ》で剣劇映画を見た。そうして始めていわゆる
活弁なるものを聞いて非常に驚いて閉口してしまって以来それきりに活動映画と自分とは....
「陣中日誌(遺稿)」より 著者:山中貞雄
上衣を着る 「おい、俺の上衣じゃ」 「儂のは」 「お前のは……」 ○芝居の台詞を
活弁の口調で言う兵 「近衛後備歩兵第一聯隊長須知源二郎聯隊を代表して謹んで奏上し....
「少女地獄」より 著者:夢野久作
や刑事諸君が遊びに来ての話によると、彼女は向家《むかい》の蕎麦屋《そばや》にいる
活弁上りの出前持を使って電話をかけさせておったものだそうで、白鷹助教授に化けて東....
「ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
真が、とうとう会話ばかりになってしまった。これじゃ下手なラジオか蓄音機と一緒だ。
活弁もやって見るとナカナカ楽じゃないね。一々「御座います」とくっ付けるだけでも大....
「爆弾太平記」より 著者:夢野久作
いるんだ」 とキョロキョロする者もいれば、眼の前の山々に猥雑な名前を附けながら
活弁マガイの潰れ声で説明するヒョーキン者もいる。中には芸者を舷へ押し付けてキャア....
「人間腸詰」より 著者:夢野久作
オッ初まる事になりますと、今のノスタレとオーム・シッコが二人でフロッキコートてえ
活弁のお仕着せみてえなものを着込んで入口の処へ突立って、藤村さんから教わった通り....
「映画雑感(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
子はどうしてもパリっ子の見たパリっ子とは同じではないからである。かえって、下手な
活弁を労したり、不つりあいな日本文字のサイドタイトルなどをつけられるよりも、ただ....
「“歌笑”文化」より 著者:坂口安吾
ったころ、芸界では、もっとケタ違いに花々しい流行児があり、それが無声映画であり、
活弁であった。今の徳川夢声と生駒雷遊が人気の両横綱で、群をぬいており、西洋物で夢....
「植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
いて次の通り書いてある。 万年草 古老伝に此草は当山の霊草にて遼遠に在て厥死
活弁じがたきをば此草を水盆に浮るに生者なれば青翠の色を含み若没者なれば萎めるまゝ....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
感服感服の至りである。この時古川緑波君、いまだ早大の学生服を着て来演、二十余名の
活弁の物真似(声帯模写という新名称を、同君はこの時もう考えているのだったろうか)....