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「活火〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

活火の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
義血侠血」より 著者:泉鏡花
に横たわらんとも、けっしてかくのごとき衰容をなさざるべきなり。烈々たる渠が心中の活火はすでに燼《き》えたるか。なんぞ渠のはなはだしく冷灰に似たるや。 欣弥はこ....
高山の雪」より 著者:小島烏水
鳶色に変ってしまうからだ。殊に日本北アルプスの飛騨山脈南部などでは、硫黄岳という活火山の降灰のために、雪のおもてが、瀝青《チャン》を塗ったように黒くなることがあ....
日本山岳景の特色」より 著者:小島烏水
の成因は、火山の活動に帰せられているのである。 ここには日本アルプス中、唯一の活火山硫黄岳(御嶽火山脈に属し、乗鞍岳の尾根つづきに当る)があって、硫黄岳(別名....
初めて見たる小樽」より 著者:石川啄木
すくなく、敗るる者は多い。 ここにおいて、精神界と物質界とを問わず、若き生命の活火を胸に燃した無数の風雲児《ふううんじ》は、相|率《ひき》いて無人の境に入り、....
第五氷河期」より 著者:海野十三
震は、わが国の七つの火山帯の総活動によるものでありまして、従来五十四を数えられた活火山は、いずれも一せいに噴火が増大しました。また従来百十一を数えられた休火山の....
火山の名について」より 著者:寺田寅彦
ということがかなりな難事業である。まずたくさんの山の中から火山を拾い出し、それを活火山と消火山に分類し、あるいは形態的にコニーデ、トロイデ、アスピーテ等に区別す....
谷より峰へ峰より谷へ」より 著者:小島烏水
いるので、西に向いた曲り角に来ると、焼岳がそっくり見える、朝早く起きたときには、活火山というよりも、水瓜か何ぞの静物を観るように、冷たそうな水色の空に包まれて、....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
、穂高と乗鞍の間に屹立《きつりつ》する約二千五百メートル、日本北アルプスの唯一の活火山ですから、鳴動することはそんなに不思議ではありません。常に煙を炎々と吐いて....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
宮御由緒附きの胴白《どうじろ》のお乗物――それに太閤様以来、伊達家だけにお許しの活火縄《いきひなわ》で、粛々と行列を練ってお通りになったので、どうすることもでき....
箱根熱海バス紀行」より 著者:寺田寅彦
の山の概念とは少しばかりちがった色々の特徴があって面白い。ごく古い消火山と新しい活火山との中間物といったような気のする山である。形態が火山のようで、しかも大部分....
自由人」より 著者:豊島与志雄
ら、情けないものだ。」 「みな火山だね。」 「そう。高千穂は休火山だが、ほかのは活火山の代表的なものだ。」 「どうして、火山だけに興味を持ったのか。」 「別に理....
夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
その本の中で、南欧の美しい風景を心ゆくばかり眺めている。海のあなたにはあの有名な活火山が隠さねばならぬことが世にあろうかとばかり、惜しげもなく全姿をあらわした。....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
時も絶えなかった。官報局を罷めたのは偶然であるが、退職すると同時にこの野心が俄に活火山の如く燃上って来た。 然るに野心を充たすための計画は浮んで来ても、何をす....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
ず足らわぬ事ぞなき 二 四方に聳ゆる山々は 御嶽乗鞍駒ヶ|岳 浅間は殊に活火山 いずれも国の鎮めなり 流れ淀まずゆく水は 北に犀川|千曲川 ....
『西遊記』の夢」より 著者:中谷宇吉郎
《たんろ》を踏倒《ふみたお》し、それが地に降って出来たものである。それはなかなか活火山などという生易《なまやさ》しいものではないらしい。 安西《あんせい》から....