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「活計〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

活計の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
幻談」より 著者:幸田露伴
ひま》なものですから、御用は殆どないので、釣《つり》を楽みにしておりました。別に活計《くらし》に困る訳じゃなし、奢《おご》りも致さず、偏屈でもなく、ものはよく分....
義血侠血」より 著者:泉鏡花
、少しは所得《おぼえ》があるので、馬車会社へ住み込んで、馭者となった。それでまず活計《くらし》を立てているという、まことに愧《は》ずかしい次第さ。しかし、私だっ....
夜行巡査」より 著者:泉鏡花
に取られましたので、あとには嫁と孫が二人みんな快う世話をしてくれますが、なにぶん活計《くらし》が立ちかねますので、蛙《かえる》の子は蛙になる、親仁《おやじ》もも....
海異記」より 著者:泉鏡花
母は腕のなゆる時、父は沖なる暗夜の船に、雨と、波と、風と、艪と、雲と、魚と渦巻く活計。 津々浦々到る処、同じ漁師の世渡りしながら、南は暖に、北は寒く、一条路に....
小春の狐」より 著者:泉鏡花
方は、日当の背戸を横手に取って、次第|疎に藁屋がある、中に半農――この潟に漁って活計とするものは、三百人を越すと聞くから、あるいは半漁師――少しばかり商いもする....
連環記」より 著者:幸田露伴
か分らぬ時を過した。もう然様いう境界を透過した者から云わせれば、所謂黒山鬼窟裏の活計を為て居たのであった。そこへ従僕が突として現われて、手に何か知らぬ薄い筐様の....
女客」より 著者:泉鏡花
今だから話すんだけれど、その蚊帳なしで、蚊が居るッていう始末でしょう。無いものは活計の代という訳で。 内で熟としていたんじゃ、たとい曳くにしろ、車も曳けない理....
化銀杏」より 著者:泉鏡花
と真実の処をいったのよ。 さあ怒ったの、怒らないのじゃあない。(それでは手前、活計のために夫婦になったか。そんな水臭い奴とは知らなんだ。)と顔の色まで変えるか....
照葉狂言」より 著者:泉鏡花
りたるは多からず。小路を行交う市人もすべてわが知れりしよりは著しく足早になりぬ。活計にせわしきにや、夜ごとに集う客の数も思い較ぶればいと少し。 物語の銀六は、....
星女郎」より 著者:泉鏡花
で、峠の茶屋連中、山家ものでも商人は利に敏い――名物の力餅を乾餅にして貯えても、活計の立たぬ事に疾く心着いて、どれも竹の橋の停車場前へ引越しまして、袖無しのちゃ....
多神教」より 著者:泉鏡花
恐れながら、御声、み言葉とも覚えませぬ。不肖|榛貞臣、徒らに身すぎ、口すぎ、世の活計に、神職は相勤めませぬ。刻苦勉励、学問をも仕り、新しき神道を相学び、精進潔斎....
瓜の涙」より 著者:泉鏡花
生玉子を一個買って飲むと、蘇生った心地がした。…… 「根気の薬じゃ。」と、そんな活計の中から、朝ごとに玉子を割って、黄味も二つわけにして兄弟へ…… 萎れた草に....
卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
では細君と二人ぐらしで――(私は謡や能で知己なのではない。)どうやらごく小人数の活計には困らないから、旅行をするのに一着|外套を心得ていない事はない。 あの、....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
産もあり万事整うて居るから非常に安楽であろうとこう見られる訳で私どももつい結構な活計だなと思って居りました。しかるに私がそのラタークの商人の宅から帰って参ります....
俗法師考」より 著者:喜田貞吉
大橋金造氏は「江州産所村記」を寄せて、その産所の民が竈祓・祈祷・家相・方角などを活計としている由を叙述せられ、さて、 といっていられる。算博士の職田と算所との....