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流し
「流し〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流しの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「浅草公園」より 著者:芥川竜之介
ヤス屋の露店を後ろにした、疲れたらしい少年の上半身《じょうはんしん》。少年は涙を
流しはじめる。が、やっと気をとり直し、高い空を見上げながら、もう一度こちらへ歩き....
「玄鶴山房」より 著者:芥川竜之介
と手をついておあやまりなさい。」
お芳はこう云うお鈴の前に文太郎と一しょに涙を
流し、平あやまりにあやまる外はなかった。その又仲裁役を勤めるものは必ず看護婦の甲....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
おけ》と焼き物の金魚とで、余念なく遊んでいる虻蜂蜻蛉《あぶはちとんぼ》、――狭い
流しにはそういう種々雑多な人間がいずれも濡れた体を滑《なめ》らかに光らせながら、....
「疑惑」より 著者:芥川竜之介
りか、時としては、校長始め同僚から、親切な同情の言葉を受けて、人前も恥じず涙さえ
流した事がございました。が、私があの地震の中で、妻を殺したと云う事だけは、妙に口....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
《よ》った人の微笑を洩《も》らした。
「そうかも知れない。」
飯沼は冷然と受け
流してから、もう一度和田をふり返った。
「誰だい、その友だちというのは?」
「若....
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
ますと、それを御聞きになった若殿様が、御持ちになった扇の裏へさらさらと美しく書き
流して、その人々のいる中へ御遣《おつかわ》しになった歌でございます。
身をすて....
「河童」より 著者:芥川竜之介
が早いか、しっかり僕の腕をつかみました。しかもいつか体中《からだじゅう》に冷汗を
流しているのです。
「どうしたのだ?」
「どうしたのです?」
「なにあの自動車の....
「或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
るか、それとも拙者が殿への申訳けに切腹しようか。」とまで激語した。家中の噂を聞き
流していたのでは、甚太夫も武士が立たなかった。彼はすぐに三左衛門の意を帯して、改....
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
をしたなり、いつもただぼんやりと、せわしなそうな牧野の帰り仕度へ、懶《ものう》い
流し眼を送っていた。
「おい、羽織をとってくれ。」
牧野は夜中《よなか》のラン....
「おぎん」より 著者:芥川竜之介
。が、孫七やおすみを見ると、急にその前へ跪《ひざまず》きながら、何も云わずに涙を
流した。孫七はやはり眼を閉じている。おすみも顔をそむけたまま、おぎんの方は見よう....
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
ながら、その暗緑色の水のあなた、暗い家々の空に大きな赤い月の出を見て、思わず涙を
流したのを、おそらく終世忘れることはできないであろう。
「すべての市《いち》は....
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
下している。その一つ向うのテエブルには、さっき二人と入れちがいにはいって来た、着
流しの肥った男と、芸者らしい女とが、これは海老《えび》のフライか何かを突《つっ》....
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
りおう》。お前はどうすると思う? おれならばまっ先にふき出してしまうぞ。おれの島
流しも同じ事じゃ。十方《じっぽう》に遍満《へんまん》した俊寛どもが、皆ただ一人流....
「初雪」より 著者:秋田滋
ようになった。けれども、良人はそれを自分の妻が月が欲しいと云っているぐらいに聞き
流していた。そんな装置を片田舎のパルヴィールに据えつけることは、彼には、魔法の石....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
つでも遠慮なく家さ戻って来るように言ってやってくれべい!」 と言って涙を留度なく
流しました。....