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流れ弾
「流れ弾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流れ弾の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
被りながら、難所を選んで戦うた。 しかし寄手は、散々に打ち悩まされた。内膳正が
流れ弾にあたって倒れたのを機会に、総敗軍の姿となって引き退く後を、城兵が城門を開....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
何処へも再縁せずに、家の手伝いなぞをしていましたが、上野の彰義隊の戦争のときに、
流れ弾《だま》にあたって死んだそうで、どこまでも運の悪い女でした」....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
は笑止である。 こういう小説を書くと、またどこからか、やれ荒唐無稽じゃ何じゃと
流れ弾がとんでくることであろうが、本篇の巧拙価値はまず措き、とにかくわれわれ日本....
「置土産」より 著者:国木田独歩
ず、今宵こそ幸衛門にもお絹お常にも大略話して止めても止まらぬ覚悟を見せん、運悪く
流れ弾に中るか病気にでもなるならば帰らぬ旅の見納めと悲しいことまで考えて、せめて....
「書かれざる作品」より 著者:豊島与志雄
的場があって、聯隊の兵士たちが時折実弾射撃をやった。その射的場の附近の砂の中に、
流れ弾が埋ってることがあって、それを掘りだすのが少年の楽しみだった。そうした弾丸....
「ふるさとに寄する讃歌」より 著者:坂口安吾
人々は、私を彼の少年だと誤解した。私は町の中学を放校された。彼は猟に出て、友人の
流れ弾にあたって、死んだ。 僧院の窓はくらく、祈祷の音も洩れなかった。何事か、....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
違いない。地球の向う側から、はるばる欧羅巴《ヨーロッパ》くんだりまでやって来て、
流れ弾《だま》に当って討ち死にするのはいかにも残念。ともかくまず逃げるに限ると、....
「天狗外伝 斬られの仙太」より 著者:三好十郎
鞋のひものゆるんだのに気付いて七三に膝を突いて締め直している。遠くの銃声。小銃の
流れ弾が飛んで来て桜の花をバラバラと散らして、柵の青竹にでも当ったのかカチカチッ....
「斬られの仙太」より 著者:三好十郎
のひものゆるんだのに気づいて七三に膝をついて締めなおしている。遠くの銃声。小銃の
流れ弾が飛んで来て桜の花をバラバラと散らして、柵の青竹にでもあたったのかカチカチ....
「茶漬三略」より 著者:吉川英治
わしの肩から力なくぶら下がった。眼をふさいで――唇から血の糸を引いて。 老母は
流れ弾にあたって、いつの間にか死んでいたのだった。 わしは幾日も冷たい空骸を背....