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流れ木
「流れ木〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流れ木の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
悒鬱《ゆううつ》の沼に蹴落《けお》とした。自分は荒磯《あらいそ》に一本流れよった
流れ木ではない。しかしその
流れ木よりも自分は孤独だ。自分は一ひら風に散ってゆく枯....
「瓶詰地獄」より 著者:夢野久作
た。 私たちは、そんなものを集めて来ると、ムシメガネで、天日を枯れ草に取って、
流れ木に燃やしつけて、焼いて喰べました。 そのうちに島の東に在る岬と磐の間から....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
さなぼろ船に乗って、平気で海のただ中に遠出をするように、この蟹はそこらに有合せの
流れ木につかまって、静かな海の上を波のまにまにところ定めず漂泊するのが、何よりも....
「幾度目かの最期」より 著者:久坂葉子
流れて来た、汚いものが浮んでいる川の中に、どこへでも行け、といった気儘気随でいる
流れ木のような感じの人なんです。私は、会う度に、どんどんひっぱられてゆきました。....
「わが寄席青春録」より 著者:正岡容
ブルカー」「マリアの奇蹟」「新気養い張」「禁酒」「競馬場騒動」「道頓堀行進曲」「
流れ木」これらがその時代の私の主なるレパートリーだった。自作や古典の新釈のほかは....
「真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
のだ。将来人助けにもなるのだから』不図こんなことを思ったそうです。と、或日大きな
流れ木が、河の岸へ横付けになりました『これこそ丁度幸いだから、この
流れ木で橋を架....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
かい砂を平に敷き均した所がある、其処に天幕を張って泊ることにした。金作が河原から
流れ木を集めてうんと背負って来る、火が燃え始めると、体に着いた一切の邪魔物をかな....