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「流刑〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

流刑の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
謝しておきたいと思う。 一九三五年四月 世田ヶ谷の寓居にて 著者 序、騎西一家の流刑地 秩父《ちちぶ》町から志賀坂峠を越えて、上州神ヶ原の宿《しゅく》に出ると....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
!」 「浪さんが※ とんでもない! それこそまっぴら御免こうむる。もうしばらくは流刑にあったつもりでいなさい。はははは」 「ほほほ、こんな流刑なら生涯でもようご....
成仙」より 著者:田中貢太郎
千金をおくったので、それでいいかげんなことになり、村役人は法を枉げた典獄ばかりを流刑にした。そして周は放たれて還って来たが、それからはますます成と肝胆を照らした....
カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
それをまじめなことだと思って、教会はこれから刑事事件を裁判して、笞刑《ちけい》や流刑《るけい》や、悪くすると死刑の宣告さえするようになるのじゃないかと考えたんで....
野ざらし」より 著者:豊島与志雄
何故かそこで禎輔がぷつりと言葉を途切らした。然し昌作はその皮肉な語気からして、流刑人の行く処だというような意味合を感じた。そして慌てて弁解し初めた。 「いえ、....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
加入することを拒む者、製作所にはいることができないかあるいはそれを望まない者は、流刑やまたは窒息的生活に処せられていた。天才は少しも涸渇《こかつ》してはいなかっ....
青春論」より 著者:坂口安吾
他の疲れとは違って癒し様のない袋小路のどんづまりという感じである。世阿弥が佐渡へ流刑のあいだに創った謡曲に「檜垣」というものがある。細いことは忘れてしまったけれ....
妾の半生涯」より 著者:福田英子
禁錮《けいきんこ》を申し渡されたり。重井、葉石らの重《おも》だちたる人々は、有期流刑とか無期とかの重罪なりければ、いずれも上告の申し立てをなしたれども、妾のみは....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
なって、という意味ではないでしょうか。 そして、他にたった二人の一味の曲者だけ流刑になったのも計略で、こうして愛する皇子をムホン者に仕立てて殺して、その一類を....
環礁」より 著者:中島敦
に来たのは、この少年に改悛《かいしゅん》の情無しと見たパラオ支庁の警務課が、彼の流刑の期間を延長し、その上|流竄地《りゅうざんち》をS島よりも更に南方遥か隔たっ....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
刺しならびに並んだ八人の子供というものは、どれもこれも、ゆくゆくはアフリカ行きの流刑船《エグジレ》の水夫になるとか、闘技場《アレエヌ》の暗闇に出没して追剥《おい....
チェーホフ試論」より 著者:神西清
いているかもしれない。チェーホフはたちまち「サガレン・マニヤ」にとり憑かれ、この流刑地に関する文献の渉猟に没頭した。出発前の彼の手紙からこの遠征の意図についての....
流刑地で」より 著者:カフカフランツ
人の兵士の刑の執行に立ち会うようにとすすめたのだった。この刑執行に対する関心は、流刑地でもたいして大きくはないらしかった。少なくとも木のない山腹に取り囲まれた深....
解説」より 著者:原田義人
うのではなく、そこには作者の人間的境涯を見つめる凝視が感じられるはずである。 『流刑地で』は一九一四年十月に書かれ、一九年に単行本として出版された。エメリヒはお....
年譜」より 著者:原田義人
および『火夫』についての書評掲載される。 十月、執筆のため二週間の休暇をとる。『流刑地で』を完成。この作品は十二月初めにウュルフェル宅で朗読している。『流刑地で....