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「流動体〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

流動体の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
〇度ずつ上昇することから推して、地下約五〇キロメートルの深さまで行けば地球内部は流動体となっていると仮定されるのであるが、これは地震波の伝播速度に関する観測の結....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
人を見よ――と解釈するのかね」 「いやどうして、|それは自然のままにして、しかも流動体なり――さ」と法水はあっけなく云い放って、その突然の変説が検事を驚かせてし....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
私は自分を Moralist だと信じている。私は固形体の状態から灼熱、鎔解して流動体となり、さらに光を発するほどの精醇な Morality というものに向かっ....
バルザック」より 著者:宮本百合子
なき悪徳」からラファエリの「意思の力を集中させ、その総量を自由に動かし、そうした流動体の放射を間断なしに人々の心に向ける訓練が出来て来ると、最早こうした力に抵抗....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
ると貴方は、八住を刺した兇器を、僕がどこへ隠したと云われますか」 「なにも、あの流動体には、隠す必要なんてないじゃありませんか。しばらく貴方は、それを傷口の中に....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
現されると、実際から遠いものとなる。 物理学にいう固形体《こけいたい》のものを流動体《りゅうどうたい》に変じ、ガス|体《たい》に変ずるがごとく、嵩《かさ》は大....
人工心臓」より 著者:小酒井不木
で御覧になったことがないかも知れませんが、アメーバは単一細胞から出来た生物で、半流動体の原形質と核とから成り、そこで原形質がいろいろに形をかえて、食物を摂取した....
誓之巻」より 著者:泉鏡花
滴ずつ。段々多くするんですッて。」 青き小き瓶あり。取りて持返して透したれば、流動体の平面斜めになりぬ。何ならむ、この薬、予が手に重くこたえたり。 じっとみ....
古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
聖観音と薬師如来とのためにも、君の再遊を望まずにはいられません。 「聖観音には、流動体にもなり得る銅の性質を、まだ十分活かし切らない点があります。下半身の衣文の....
立春の卵」より 著者:中谷宇吉郎
と考える方が妥当である。もう一つはどこかの大学の学部長か誰かの説明で、卵の内部が流動体であることが一つの理由であろうという意味のことが書いてあった。そして立春の....