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流動食
「流動食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流動食の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
よさそうなものだ。なんというわがままな子だろう(葉子は貞世が味覚を回復していて、
流動食では満足しなくなったのを少しも考えに入れなかった)。
そうなるともう葉子....
「思い出す事など」より 著者:夏目漱石
ガラス》の口から生温《なまぬる》い牛乳を一合ほど飲んだ。血が出てから、安静状態と
流動食事とは固く守らなければならない掟《おきて》のようになっていたからである。そ....
「俘囚」より 著者:海野十三
待て待て。そうムザムザ殺すわけにはゆかないよ。さア、もっと横に寝ているのだ。いま
流動食を飲ませてやるぞ。これからは、三度三度、おれが手をとって食事をさせてやる」....
「三十年後の東京」より 著者:海野十三
それはそれとして、まず久しぶりにかるい食事をなさいといって、正吉を食堂へ案内して
流動食をごちそうした。 少年は思いのほか元気であった。例の四人組の外に、東京区....
「三十年後の世界」より 著者:海野十三
それはそれとして、まず久しぶりにかるい食事をなさいといって、正吉を食堂へ案内して
流動食《りゅうどうしょく》をごちそうした。 少年は思いのほか元気であった。例の....
「幻の彼方」より 著者:豊島与志雄
疲憊していった。そして、それを補うものは何もなかった。食慾が一切なくなり、僅かな
流動食を嚥下してもすぐに吐いた。薬でもなかなか落着かなかった。 翌日の十時頃彼....
「好意」より 著者:豊島与志雄
じりじりしてるらしい顔付に、私は注意を惹かれた。もう十日ばかり食慾不振で、僅かな
流動食しか取っていないので、眼が凹み頬の肉が落ちてるのは当然だが、その顳※《こめ....
「慾」より 著者:豊島与志雄
い。それらは凡て慾望の上に生長する。病院で僕は、生命を維持するのに、幾グラムかの
流動食で充分だったし、体力を回復するのに、僅かな粥と一汁一菜とで足りた。がその必....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に打ちのめされ、食物も喉を通らなくなった。姫君が、その上に身をかがめ、管をもって
流動食を、王の喉のなかに吹き込んだ。すでに、総督マルタンの艦隊が帰ったという報告....