流沙[語句情報] » 流沙

「流沙〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

流沙の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
雁の童子」より 著者:宮沢賢治
流沙《るさ》の南の、楊《やなぎ》で囲《かこ》まれた小さな泉《いずみ》で、私は、い....
十二支考」より 著者:南方熊楠
を祭り骨を醢《ししびしお》とし、また九首の雄※《ゆうき》ありて人を呑む、西方には流沙ありて穀物も水もなし、北方には氷雪千里止まる事がならぬ、天に上らんに九関を守....
悟浄歎異」より 著者:中島敦
ことだ。まだまだ、俺は悟空《ごくう》からほとんど何ものをも学び取っておりはせぬ。流沙河《りゅうさが》の水を出てから、いったいどれほど進歩したか? 依然たる呉下《....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
だいたい、悪魔の尿溜の北側は大絶壁になっております。そのうえがゼルズラと呼ばれる流沙地帯なのですが、そこは、上空の空気が非常に稀薄で、よく沙漠地方におこる熱真空....
悟浄出世」より 著者:中島敦
いくばくという限りを知らず。岸に上りて望み見るときかたわらに一つの石碑あり。上に流沙河《りゅうさが》の三字を篆字《てんじ》にて彫付け、表に四行の小|楷字《かいじ....
艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
うだ。一国の国守ともある身分で、皆が饑饉で困っている場合に、茶入を需めるなどの風流沙汰は、実はどうかとも思われるが、不昧はもう夙くにそれを購ってしまったのだし、....
認識論とは何か」より 著者:戸坂潤
だが、心理のどこから始まるのかは、心理自身ではわからない。良心などは泥沼であり、流沙である。虚偽の原因をだから良心の欠乏などに求めることは出来ない。では虚偽は何....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
その手にせる鍬を見て、こう言ってお世辞を申しますと、岩倉が、 「必ずしも左様な風流沙汰ではないよ、この鍬で、今その風雲のとばしりを少しばかり鎮《しず》めたところ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
は一日を讃《ほ》む。」 一九〇六年十一月ロマン・ローラン 一流沙 自由!……他人にも自分自身にもとらわれない自由! 一年この方彼をから....
沙漠の古都」より 著者:国枝史郎
」 「いったいどこから来たのでしょう?」 「新疆省の羅布の沙漠、羅布湖のある辺の流沙に埋められた昔の都会! そこから彼奴らはやって来たのだ!」 「で、どこへ行く....
学者アラムハラドの見た着物」より 著者:宮沢賢治
い。たとえばそれは葱嶺《パミール》の氷《こおり》や辛度《しんど》の流《なが》れや流沙《るさ》の火やでいっぱいなようなものだ。そのどこを通るときも決して今の二つを....
三国志」より 著者:吉川英治
られるものなら、死地の中へも歓んで参ります」 「ここから約百五十里の瀘水の岸に、流沙口という所がある。そこの渡口のみは流れもゆるく渡るによい。対岸に渡ると山中に....