流行り[語句情報] »
流行り
「流行り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流行りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
んていうものは、昔はほんとうにやったもんですよ。なにしろ江戸時代には馬鹿に怪談が
流行りましたからね。芝居にでも草双紙にでも無暗にお化けが出たもんです」 「あなた....
「振動魔」より 著者:海野十三
2 この二組の夫婦は、しばしば一緒になってお茶の会をしたり、その頃|
流行り出したばかりの麻雀を四人で打ったり、日曜日の午後などには三浦三崎の方面へド....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
んです」 「瓦斯マスク! ほほう、えらいものを拵えたものだね。近頃、こんな玩具が
流行りだしたってえ訳かい」 「玩具じゃありませんよ、本物です。お父さん使って下さ....
「江戸か東京か」より 著者:淡島寒月
ので、怪談師の眼吉などいうのが最も名高かった。戦争の後ですから惨忍な殺伐なものが
流行り、人に喜ばれたので、芳年の絵に漆や膠で血の色を出して、見るからネバネバして....
「一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
体も二、三十分のうちに、元のピンピンした身体に縫いあげられる世の中では、殺人罪が
流行りすぎてイカン」 そのとき扉が開いて、警官が顔の色を変えて入って来た。 「....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
ざりませぬ――この唄を爺どのがその晩聞かしった、という話|以来、――誰云うとなく
流行りますので。 それも、のう元唄は、 (天神様の細道じゃ、 少し通して下さ....
「湯女の魂」より 著者:泉鏡花
えた神農様の画像の一軸、これを床の間の正面に掛けて、花は磯馴、あすこいらは遠州が
流行りまする処で、亭主の好きな赤烏帽子、行儀を崩さず生かっている。 小宮山はそ....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
はどういたしてかちっとも流行らないのでございましたッて。」 四 「
流行りません癖に因果と貴方ね、」と口もやや馴々しゅう、 「お米の容色がまた評判で....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
な。そこで、涼しさや頬に女船頭の乱れ髪。はははは字余りや字足らずは、きっと後世に
流行りますぜ」 相変らず宗匠、駄弁を弄している間に、酔が好い心持に廻ったと見え....
「「汐くみ」の画に就いて」より 著者:上村松園
居りますことは、この古い様式の画を、私どもぐらいが守って居りませんと、新しい画|
流行りの現代では、誰もこういうものを描く人がなくなって、やがて美人画は跡を断つに....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
た。 着物の柄 着物には黒襟がかかっていました。柄は細かい地味なのが
流行りまして、十三詣りの時に着た着物を、私は今でも着ていますが、結構|可笑しくな....
「唇草」より 著者:岡本かの子
今年の夏の草花にカルセオラリヤが
流行りそうだ。だいぶ諸方に見え出している。この間花屋で買うとき、試しに和名を訊ね....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
ます。さようなら。 この春はインフルエンザが流行した。 日本で初めてこの病が
流行り出したのは明治二十三年の冬で、二十四年の春に至ってますます猖獗になった。我....
「影」より 著者:岡本綺堂
すね。 おつや (いよいよ調子が崩れて来る。)ええ、ええ、大いに朗かよ。この頃の
流行り言葉で、明朗とか云うんですよ。それでも月に村雲、朗かな人間にも時々に虫の居....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
済んで来ましたが、今度は、石像がいま眼の前で動くか動かないかで、占いをすることが
流行り出しました。当るのも、外れるのもあった中に、この占いの指図で結婚した新婚、....