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「流行病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

流行病の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高野聖」より 著者:泉鏡花
でございます。)という、はて面妖《めんよう》なと思った。 (山したの方には大分|流行病《はやりやまい》がございますが、この水は何《なに》から、辻の方から流れて来....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
と同様、それに格別の興味も注意もひかなかったので、話はそのままに消えてしまった。流行病《はやりやま》いであるから、あしたは早朝に死体を焼き場へ送る筈であったが、....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
年目には麻疹の流行です。安政の大コロリ、文久の大麻疹、この二つが江戸末期における流行病の両大関で、実に江戸じゅうの人間をおびえさせました。これもその年の二月、長....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
にがしと夫婦になって、お万とお千という娘ふたりを生んだのだが、六年ほど前に夫婦は流行病で殆ど同時に死んだ。たよりのない娘たちは父の朋輩の式部に引き取られたが、そ....
三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
ます。その当時、目黒の辺はまるで片田舎のようでございましたから、流石のおそろしい流行病もそこまでは追掛けて来なかったのでございます。奥様にはお気に入りの女中が二....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
御覧なさい。」 街道では痲疹の神を送ったあとで、あちこちに病人や死亡者を出した流行病の煩いから、みんなようやく一息ついたところだ。その年の渋柿の出来のうわさは....
三十年後の世界」より 著者:海野十三
しぎにもみんな全滅しているのが多いらしい。どういうわけで絶滅したのか。おそろしい流行病にやられたか、洪水や氷河期のような天災でやられたのか、とにかく何かのおそろ....
幽霊船の秘密」より 著者:海野十三
してはあまりに惨状がひどすぎるよ。ふん、ひょっとすると、この汽船の中に、恐ろしい流行病がはやりだして、全員みんなそれに斃れてしまったのではないかな」 「えっ、流....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
将校も俳優も紳士も囚人も、すべての者が筆を執ってるかのようだった。まったく一つの流行病だった。 クリストフは意見をたてるのを一時断念した。シルヴァン・コーンの....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
、それをヴァトレーの実の娘だと思っていた。ところが実際は、労働者の孤児であって、流行病で両親が死んだ後、四、五歳のときに、ヴァトレーから養女にされたのだった。ヴ....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
暗黙のロマンスが存在してることだろう!)――彼女はローマから離れたい気になった。流行病の脅威は、子供たちの出発を早めるための口実となった。彼女はクリストフへ手紙....
大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
なく、山のような借金を拵えてしまい、ハッと気が付いて真面目になったところでコロリ流行病で命を取られたので、家督と一緒に借金証文まで紋太郎の所へ転げ込んだ始末。余....
怪獣」より 著者:岡本綺堂
した。」 わたしは息を嚥んで聴いていた。わたしの友人に二人の妹があって、それが流行病で同時に仆れたという話はかつて聴かされたが、その死に就いてこんな秘密がひそ....
古事記」より 著者:太安万侶
の典型的な一つで神《みわ》氏、鴨氏等の祖先の物語。―― この天皇の御世に、流行病が盛んに起つて、人民がほとんど盡きようとしました。ここに天皇は、御憂慮遊ば....
特殊部落の人口増殖」より 著者:喜田貞吉
亡率を多からしめた原因の一つになっているであろう。しばしば猛威を逞しゅうした他の流行病についても、予防の方法を知らなかったが為に、死なずともすんだ筈の人を多く殺....