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流言
「流言〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
流言の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「恩を返す話」より 著者:菊池寛
に投げ込まれた切支丹宗徒《きりしたんしゅうと》の怨念《おんねん》のなす業だという
流言が、肥筑《ひちく》の人々を慄《おそ》れしめた。 凶兆はなお続いた。十月の半....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、その同心の或る者から白い蝶の秘密を洩れ聞いたらしい。してみると、まんざら無根の
流言《りゅうげん》とも云えないのであるが、伝兵衛は飽くまでもそれを否認していた。....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
いるという噂で、かれはもう狐の胤《たね》を宿しているとまで吹聴した。罪の深いこの
流言が正直な人達をまどわして、かれらが目論《もくろ》んだ通りおこよの縁談は無残に....
「仇討三態」より 著者:菊池寛
のを、直之進が病死したのだといいこしらえて、帰参のいい訳にしたのだと。兄はそんな
流言を聞くごとに、血相を変えていきり立った。彼はそうした噂をいいふらすものと、刺....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
の行動について、一行のニュースもないのを物足りなく思った。 どこからともなく、
流言が伝わり出した。東京市民の顔には不安の色が、次第にありありと現われて来た。誰....
「碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
ざるを得なかったと云う。 愈々加藤清正咸鏡道より将に平壌を襲わんとして居るとの
流言を聞くや、如松はこれをよい口実として、成竜の切願をも斥けて聞城から平壌へと退....
「島原の乱」より 著者:菊池寛
温泉(雲仙嶽)の火口へ投げ込んだりした。領主の暴政に、人心離反して次第に動揺し、
流言|蜚語また盛んに飛んだ。――病身がちであった将軍家光は既に薨じているが、未だ....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
、例の新選組、見廻り組、津大垣の兵など集っていたが、朝廷の処置に憤激止まず、また
流言ありて、今にも薩長の兵が二条城を来襲して来ると云うので、城壁に銃眼を穿ち始め....
「小田原陣」より 著者:菊池寛
訣である。つまり、家康は無理はしたくなかったのである。 とにかく秀吉は、斯んな
流言を有害と見做して、早速取消運動にかかって居る。自ら巡視と称して刀を従者に預け....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
る。この救援隊の十台のロケット艇がエフ十四号飛行場を出発するとき、地上では不吉な
流言がおこなわれたが、それがとうとうほんものになったようでもある。 隊長テッド....
「空襲警報」より 著者:海野十三
ウキュウいっていた。それも一方へ進んでいるうちはよかったけれど、そのうちに誰かが
流言を放ったらしく、先頭がワーッというと、われさきに引きかえしはじめた。とたんに....
「廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
それから言い出されたのであろうかとも思われるが、六月から七月にかけて、江戸市中に
流言が行われた。ことしは残暑が長く、殊に閏の七月は残暑が例外に強い。その暑気をふ....
「影」より 著者:岡本綺堂
…。 おつや およしなさいよ、他人様の前でそんな色消しなお噂は……。そういうのを
流言蜚語とか云って、この頃は警察の取締りが非常にやかましいんですよ。さあ、口塞げ....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
にという注意書がありました。
ところが私がその手紙を頼んだ行商がいろいろの事を
流言したです。あの人は英国政府の高等官吏に違いない。というものは私が手紙を託かっ....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
、ダマスク絹にポルトガルのブドウ酒、そんなものが突如としてロンドンに現われると、
流言蜚語が盛んに飛び始めた。枢密会議の席上で凄まじい論争が続いた。キャデイズ市か....