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浄行
「浄行〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浄行の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「十二支考」より 著者:南方熊楠
も時に地獄悪人の魂を驚かすと信ぜらると、仏経にも禁戒具足しいまだかつて行欲せざる
浄行童女善比丘尼を犯し破戒せしめた者、死して大焦熱大地獄に堕《お》ちる。臨終に男....
「わが町」より 著者:織田作之助
、備え付けの杓子で水を掛けて、地蔵の足をたわしでしきりに洗い出した。 地蔵には
浄行大菩薩という名がついているのを、ぼんやり眼に入れながら、 「お君ちゃん、えら....
「運命」より 著者:幸田露伴
尚ぶ、といえり。逃虚子は仏を奉じて、而も順世外道の如く、遜志斎は儒を尊んで、而も
浄行者の如し。嗚呼、何ぞ其の奇なるや。然も遜志斎も飲を解せざるにあらず。其の上巳....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
を一切害し尽すべき動物に生まれ変らんと。この悪誓願を発して死んだところ、従前善法
浄行の報いで非想非々想天に生まれ、八万劫の長い間、寂静園中に閑静を楽しんだが、業....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
た五時鶏というとある。時計同様に正しく鳴く鶏だ。『輟耕録』二四にかつて松江鍾山の
浄行菴に至って、一の雄鶏を籠にして殿の東簷《とうえん》に置くを見てその故を請い問....
「みさごの鮨」より 著者:泉鏡花
中よりも人目に立たない、静な日南の隙を計って、岐路をあれからすぐ、桂谷へ行くと、
浄行寺と云う門徒宗が男の寺。……そこで宵の間に死ぬつもりで、対手の袂には、商もの....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
前自安寺の境内にある石地蔵のことを、つい近頃まで知らなかったのは、うかつだった。
浄行大菩薩といい、境内の奥の洗心殿にはいっているのだが、霊験あらたかで、たとえば....
「古寺巡礼」より 著者:和辻哲郎
なるからである。この矛盾のために出家の制限が必要となった。そこで僧尼の資格として
浄行三年、法華経|諳誦というごときことが課せられるに至った。これはいわば各人の宗....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
尠なくとも、武蔵にとって下り松のあのことは、畢生の大事業であり、道に参進する者の
浄行とも堅く信じているのである。そこに一点の不徳、一|毫の疚しさも抱いていない。....
「俗法師考」より 著者:喜田貞吉
少からず存在したことはすでに説いた通りである。これについて思い合わせることは、「
浄行僧」あるいは「清行僧」という語のあったことで、早く慶雲二年六月に「京畿内の浄....