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浅草寺
「浅草寺〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浅草寺の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「大川の水」より 著者:芥川竜之介
くの江戸|浄瑠璃《じょうるり》作者、近くは河竹|黙阿弥《もくあみ》翁《おう》が、
浅草寺《せんそうじ》の鐘の音とともに、その殺し場のシュチンムングを、最も力強く表....
「籠釣瓶」より 著者:岡本綺堂
せなかった。彼は忠実な奴僕《しもべ》のように次郎左衛門の前にひれ伏してしまった。
浅草寺《せんそうじ》の五つ(午後八時)の鐘を聴いてから、次郎左衛門は暇を告げて出....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
ようか。お花さんにまず幾らか握らせて、向島あたりへ姐さんをおびき出して、ちょうど
浅草寺《せんそうじ》の入相《いりあい》がぼうん、向う河岸で紙砧《かみぎぬた》の音....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
そうな女である。引き留められたのを幸いに、半七は坐り込んで煙草を吸いはじめると、
浅草寺《せんそうじ》の八ツ(午後二時)の鐘がきこえた。 四 半七とお....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
、かの女は大胆に左の路を行って、赤子を抱いた幽霊におどかされたらしい。 これは
浅草寺内の出来事であるから、寺社奉行の係りである。それが他殺でなく、幽霊を見て恐....
「白蛇の死」より 著者:海野十三
浅草寺の十二時の鐘の音を聞いたのはもう半時前の事、春の夜は闌けて甘く悩しく睡って....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
で焼けた)惨害もひどかったことがうなずける。こんなに焼けているとは思わなかった。
浅草寺の観音堂もない、仁王門もない、粂の平内殿は首なし、胸から上なし、片手なしで....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
後で、庄兵衛は四十六歳、お冬は十九歳の夏であった。 かれらはもう公然の夫婦で、
浅草寺に近いところに仮住居を求め、当分はなす事もなしに月日を送っていた。安房の里....
「灯明之巻」より 著者:泉鏡花
。」を行る名士が少くない。純情|無垢な素質であるほど、ついその訛がお誓にうつる。
浅草寺の天井の絵の天人が、蓮華の盥で、肌脱ぎの化粧をしながら、「こウ雲助どう、こ....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
うまでもないが、このビルジングを、礎から貫いた階子の、さながら只中に当っていた。
浅草寺観世音の仁王門、芝の三門など、あの真中を正面に切って通ると、怪異がある、魔....
「薄紅梅」より 著者:泉鏡花
皀莢の実で風に驚く……端銭もない、お葬式で無常は感じる、ここが隅田で、小夜時雨、
浅草寺の鐘の声だと、身投げをすべき処だけれど、凡夫|壮にして真昼間午後一時、風は....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
案内してくれといわれると、僕は法善寺へ連れて行く。 寺ときいて二の足を踏むと、
浅草寺だって寺ではないかと、言う。つまり、
浅草寺が「東京の顔」だとすると、法善寺....
「寺内の奇人団」より 著者:淡島寒月
動写真のある六区は田でした。これが種々の変遷を経て、今のようになったのですから、
浅草寺寺内のお話をするだけでもなかなか容易な事ではありません。その中で私は面白い....
「鐘ヶ淵」より 著者:岡本綺堂
い。」 「そうか。」と、三上は考えていた。 そんなことに時を移しているうちに、
浅草寺のゆう七つの鐘が水にひびいて、将軍お立ちの時刻となったので、近習頭から供揃....
「娘」より 著者:岡本かの子
して「隅田川十大橋」中の二つ三つが下流に臙脂色に霞んで見える。鐘が鳴ったが、その
浅草寺の五重塔は、今戸側北岸の桜や家並に隠れて彼女の水上の位置からは見えない。小....