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浅草田圃
「浅草田圃〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浅草田圃の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「箕輪心中」より 著者:岡本綺堂
まつち》の森はいつもよりもひときわ浮きあがって白かった。傘のかげは一つも見えない
浅草田圃の果てに、千束《せんぞく》の大池ばかりが薄墨色にどんよりとよどんで、まわ....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
かけ、行灯の前で其の頃|鍜冶の名人と呼ばれました神田の地蔵橋の國廣の打った鑿と、
浅草田圃の吉廣、深川の田安前の政鍜冶の打った二挺の鉋の研上げたのを検て居ります。....
「雪之丞変化」より 著者:三上於菟吉
深いころで、左様さ、ちょうど今日このごろの季節だったが――」
雁が、北の方へ、
浅草田圃の、闇の夜ぞらを、荒々しく鳴いてすぎた。
主人も客も、その声のひびきが....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
うざらにはないんです。なんと、ご存じでしたろうか」 首実験《くびじっけん》
浅草田圃《あさくさたんぼ》に夕陽が照り、鳥越《とりこえ》の土手のむこうにならんだ....
「幕末維新懐古談」より 著者:高村光雲
れたかと思っていると、やがて帰って来られる。手に青々とした葦を持っている。何処か
浅草田圃の方へ行って取って来たのでしょう。 「葦を取って御出でなすったね。それを....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
るんだそうです」 「名前は知れなかったか」 「ご冗談。犬猫の皮を剥いで暮している
浅草田圃《あさくさたんぼ》の皮剥餌取に、文字のあるやつなんぞいるものですか」 「....
「里の今昔」より 著者:永井荷風
なた》に太郎稲荷の森が見えた。吉原田圃はこの処をいったのである。裏田圃とも、また
浅草田圃ともいった。単に反歩《たんぼ》ともいったようである。 吉原田圃の全景を....
「鮪を食う話」より 著者:北大路魯山人
美味いものである。 聞くところによると、いわゆる朝帰りに、昔なら土堤八丁とか、
浅草田圃などというところで朝餉に熱燗でねぎまとくると、その美味さ加減はいい知れぬ....