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「浅香〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浅香の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:菊池寛
一通り覚えてしまうと、俊寛は、よく妻を砂浜へ連れて行って、字を書くことを教えた。浅香山の歌を幾度となく砂の上に書き示した。 妻は、その年のうちに、妊娠した。こ....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
一室(鴨川に臨んでいる) 人物 善鸞(親鸞の息) 三十二歳 唯円浅香(遊女) 二十六歳 かえで(遊女) 十六歳 ....
海神別荘」より 著者:泉鏡花
咲くやこの花|冬籠、今を春へと咲くやこの花。 侍女四 若様、私も存じております。浅香山を。 公子 いや、そんなのではない。(博士がおきたる書を披きつつ)女の国の....
源氏物語」より 著者:紫式部
字をぜひ私に見せていただきたい。 ともあった。例の中に封じたほうの手紙には、浅香山浅くも人を思はぬになど山の井のかけ離るらん この歌が書いてある。返事、....
源氏物語」より 著者:紫式部
《ふじがさね》の厚織物で、からだのとりなしがきわめて優美である。右は沈の木の箱に浅香《せんこう》の下机《したづくえ》、帛紗は青地の高麗錦《こうらいにしき》、机の....
源氏物語」より 著者:紫式部
は精進物の風流な趣のあるもので、席にはお居間が用いられた。朱雀院のは塗り物でない浅香の懸盤の上で、鉢へ御飯を盛る仏家の式のものであった。こうした昔に変わる光景に....
源氏物語」より 著者:紫式部
院の御車へ運び続けるのが布衣たちには非常にうらやましく見られた。明石の尼君の分も浅香の折敷に鈍色の紙を敷いて精進物で、院の御家族並みに運ばれるのを見ては、 「す....
源氏物語」より 著者:紫式部
上の勤めもしていないので、参賀する所も少なくて早く家に帰って来てここへ出て来た。浅香の木の折敷二つに菓子と杯を載せて御簾から出された。 「右大臣はお年がゆけばゆ....
源氏物語」より 著者:紫式部
踏みしだく山河を導べしがてらまづや渡らん それが許されましたなら影さえ見ゆる(浅香山影さへ見ゆる山の井の浅くは人をわれ思はなくに)の歌の深い真心に報いられると....
源氏物語」より 著者:紫式部
襁褓などに目だたぬ華奢の尽くされてあるのも、よく見ればわかるのであった。父宮へも浅香木の折敷、高坏などに料理、ふずく(麺類)などが奉られたのである。女房たちは重....
魔像」より 著者:林不忘
郎《よこちはんくろう》、日向一学《ひなたいちがく》、猪股小膳《いのまたこぜん》、浅香慶之助《あさかけいのすけ》、峰淵車之助《みねぶちくるまのすけ》、荒木陽一郎《....
役者の一生」より 著者:折口信夫
、私は尋常三年の頃であったが、「朝顔日記」の浜松非人小屋の段も見た。これは乳母の浅香が悪者と戦って死ぬ場で、これを源之助がし、非人小屋の前で戦っていたのだけが記....