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浜の真砂
「浜の真砂〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
浜の真砂の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ちくしょうめッ、石川|五右衛門《ごえもん》もとんだ二枚舌を使うじゃござんせんか。
浜の真砂子《まさご》がどうとやらと、おつに大時代なせりふをぬかしゃがったが、この....
「光と風と夢」より 著者:中島敦
く暑い土地で、足首を二人ずつ鉄の鎖で繋《つな》がれた囚人等が働いていた。其処には
浜の真砂《まさご》のように数多くの黒人がいた。…………それから又大分船に乗り、独....
「比較言語学における統計的研究法の可能性について」より 著者:寺田寅彦
の前二者の類似との間の本質的の差を説明すべきよりどころがわからなくなるのである。
浜の真砂の中から桜貝を拾う子供のような好奇心の追究を一時中止して、やや冷静に立ち....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
に、庶民の安堵する暇が少ないように見える。 災難にかけては誠に万里同風である。
浜の真砂が磨滅して泥になり、野の雑草の種族が絶えるまでは、災難の種も尽きないとい....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
く》として開いた道を通って海に入り神を礼し、返って千々に物思う人ほど数の知れざる
浜の真砂の上に立ち、その長髪より水を滴《したた》らすを観る者各々アフロジテ神再び....
「大切な雰囲気」より 著者:小出楢重
広々とした大洋を眺めることが出来た。寝ていると、私の周囲にはかの石川|五右衛門が
浜の真砂と称した所のその真砂と共に、黒、白、鼠、半透明、紺、青、だんだら染等の潮....
「踊る地平線」より 著者:谷譲次
昔から美人女給の大軍を擁し、それで客を惹いてるんで有名だが、この「モナコの岸」の
浜の真砂ほど美人女給のなかでも、美人中の美人として令名一世を圧し、言い寄る男は土....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
磯の浦廻の真砂にも染ひて行かな妹が触りけむ」(巻九・一七九九)、「相模路の淘綾の
浜の真砂なす児等は愛しく思はるるかも」(巻十四・三三七二)等の例がある。皆相当に....
「カラマゾフの兄弟」より 著者:ドストエフスキーフィヨードル・ミハイロヴィチ
幾万かの人間だけで、その他の弱い、けれどもおまえを愛している幾百万の人間、いや、
浜の真砂《まさご》のように数えきれない人間は、すぐれた力強い人間の材料とならなけ....
「大自然を讃う」より 著者:豊島与志雄
物にも無関心な大きさで君臨する。その時吾々自身は、もはや、地上の虫けらにも等しく
浜の真砂の一粒にも等しくなる。さまざまの雑念に脹れ上っていた吾々の心は、それらの....
「街はふるさと」より 著者:坂口安吾
い。 ヨタモノにエンゼルだけの美貌があれば、若い娘も年増もひっかかる筈である。
浜の真砂と同じように、そういうものも種のつきることはない。あいにく陳腐な砂の一粒....
「二科展院展急行瞥見」より 著者:寺田寅彦
は退屈の外何物をも与えない。多少の個性は勿論一人一人に多少ずつはあっても、それが
浜の真砂の一つ一つの個性のような個性では専門家以外には興味は稀薄である。一粒選り....
「五右衛門と新左」より 著者:国枝史郎
した。 「うむ、新左か、新左がいたのか! アッハハハ、そうであったか。……石川や
浜の真砂は尽くるとも。……沙阿弥! 沙阿弥! 沙阿弥はいぬか!」 お坊主沙阿弥....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
人がこうなっているとそこいらのことが一切わからない。ことに、異志を挾んでいた者が
浜の真砂のそれならなくに目当ばかりたくさんあって星のなかからほしを指せというのと....