浜出[語句情報] » 浜出

「浜出〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

浜出の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
或る女」より 著者:有島武郎
ら申しておくほうが早手回しですわね」 と葉子は半分皮肉な半分まじめな態度で、横浜出航以来夫人から葉子が受けた暗々裡《あんあんり》の圧迫に尾鰭《おひれ》をつけて....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
って金のほしくないものはない。」 そこから寛斎のように中津川の商人について、横浜出稼ぎということも起こって来た。本居|大人のような人には虚心坦懐というものがあ....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
に入った。而して葛城が米国へ向け乗船した二年と三月目の明治四十二年の七月六日、横浜出帆の信濃丸で米国に向うた。葛城の姉、お馨さんの長兄夫婦、末の兄、お馨さんによ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
を見ていると、ほうふつとした快よいものが身を包んだ。 「たしかに――二十一日荻ノ浜出帆の予定とある、えとはどうなるかな」 「今ごろは、あちらでは、上を下への騒ぎ....
ラ氏の笛」より 著者:松永延造
深く感謝している次第である。御恩の程は決して忘れる事が出来ぬであろう。 私達は横浜出立の間際に、ラ氏死亡の旨を貴方達から聞いて、驚きもし、悲しみもした。尚お貴方....
鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
望も同氏に帰していたので、この転任は非常に失望したけれども仕方がない。それで三津浜出船の時などは、旧藩主が江戸へ出発する時、御曳船といって数多の小舟が印の旗を立....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
。倅馬吉当歳。 手妻。柳川蝶八。手妻。同人妻金蝶。娘ラク三歳。 四月十一日横浜出帆。追々各地を廻り、同年暮サンフランシスコ興行中、銀主三与吉の家族多勢なるを....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
にのりうつっているかのように身震いした。 ★ その翌日、横浜出帆の汽船で支那へ行こうとする一色が捕えられたと報じられたが、新十郎はそれにと....
予言」より 著者:久生十蘭
五日、日比谷の大神宮、披露式は麻布の酒田の邸でダンス付の晩餐会、船は翌二十六日横浜出帆の仏国郵船アンドレ・ルボン号と、ばたばたときまってしまった。 結婚式の前....
二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
『浮雲』を評して地質の断面図を見るようだといったが、『其面影』は断面図の代りに横浜出来の輸出向きの美人画を憶出させた。更に繰返すと『其面影』の面白味は近代人の命....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
二十四日、曇り。北風暖を送り来たり、寒気大いに減ず。ただし怒濤船をゆらし、横浜出航以来、食卓にワクをはめたるは今日をはじめとす。その狂風激浪の中に、悠然とし....
明治の五十銭銀貨」より 著者:服部之総
以上でもう十分だろうと思われる。しかし念のため手紙のそのつぎの一文は―― 「横浜出帆前十一番会社(オリエンタル・バンク)と取極ておいた一分銀代価はロンドンで払....